年収の壁シミュレーター
令和7年分から160万円の壁に拡大・4つの壁を一括比較
💡 このツールはパート・学生バイト・配偶者や親の扶養に入っている方向けです。年収300万円超の方は手取り計算機(所得税・住民税・社会保険料すべて自動計算)をご利用ください。
※ 19歳以上23歳未満は特定扶養親族(控除63万円)として親の所得税が大きく減ります。さらに令和7年度税制改正で新設の特定親族特別控除により、年収160万円超でも188万円まで段階的に親の控除が続きます。
※ 値を入れると、扶養控除を反映して扶養している方(配偶者・親)の所得税を再計算します。
- ✅ 2026年の新「年収の壁」= 実質160万円(基礎控除95万+給与控除65万)
- ❌ 178万円の壁は成立しなかった政治目標値(実際に成立したのは160万円の壁)
- ✅ 特定親族特別控除(NEW):19歳以上23歳未満・親族収入188万円まで段階控除
- ✅ 配偶者特別控除:満額適用要件 150万→160万円に引上
- ✅ 106万円の壁:2026年10月に月額賃金要件8.8万円を廃止確定(年金制度改正法)
- ✅ 130万円の壁:一時的増収(連続2年まで)は被扶養認定継続(厚労省通達)
横軸: 年収(万円)/縦軸: 手取り(万円)
100万円・103万円の壁(住民税・所得税の課税ライン)
年収の壁のうち最初に登場するのが、住民税と所得税の課税ラインです。 2026年(令和7・8年度税制改正)による変更を含め、正確に整理します。
- 100万円の壁(住民税): 年収約100万円(自治体によって93万〜100万円)を超えると住民税が発生します。この基準は2026年改正後も変わりません。
- 103万円の壁(所得税・2025年まで): 給与所得控除55万円+基礎控除48万円=103万円が非課税ラインでした。2025年分の所得までは旧基準が適用されます。
- 160万円の壁(所得税・2026年からの新基準): 令和7・8年度税制改正により、給与所得控除が65万円・基礎控除が年収132万円以下の場合95万円に引上げ。合算で年収160万円まで所得税がゼロになります。
- 住民税は「所得税ゼロ」ラインに連動しない: 2026年以降も住民税の非課税ラインは約100万円前後のままです。所得税と住民税を混同しないよう注意が必要です。
106万円の壁(社会保険・大企業)2026年10月に月額賃金要件廃止確定
従業員51人以上の企業に勤務し、月給が8.8万円(年収換算約106万円)を超えると社会保険(健康保険・厚生年金)の加入義務が発生するのが106万円の壁です。 2026年10月に月額賃金8.8万円要件が廃止確定しています(年金制度改正法)。
- 廃止後も残る要件: 週20時間以上の所定労働時間・2か月を超える雇用見込みの2要件は継続。賃金要件廃止により、週20時間以上であれば年収に関わらず社保加入対象になります。
- メリットもある: 社会保険に加入することで厚生年金の受給額が増加します。長期的な視点では扶養を外れて社保加入する選択肢が家計にプラスになるケースもあります。
- 世帯手取りで判断: 本人の社保料負担増と配偶者側の控除変動を合わせた世帯全体の手取りで判断するのが合理的です。シミュレーターで比較してください。
130万円の壁(社会保険・一般)2026年4月から扶養認定ルール変更
一般企業(従業員50人以下を含む)では、年収130万円超で配偶者の健康保険の扶養から外れ、自分で社会保険に加入する必要があります。 2026年には2つの重要なルール変更がありました。
- 【2026年4月・新ルール】労働契約ベースへの変更: 2026年4月から扶養認定の基準が「実収入」から「労働契約に基づく年収見込み」へ変わりました。労働契約上の基本給が130万円未満であれば、繁忙期の残業などで実際の収入が130万円を超えても、原則として扶養継続が可能です(厚労省「年収の壁への対応」・2026-05-26確認)。
- 【2023年10月〜継続】一時的増収の連続2年特例: 繁忙期の残業増など一時的収入増の場合、事業主の証明書提出で連続2回(約2年間)まで被扶養者として認定継続が可能です(昇給・正社員転換等の恒常的増収は対象外)。
- 労働条件通知書の整備が必須: 2026年4月の新ルール適用には、月給・時給・労働時間・勤務日数を明記した労働条件通知書が扶養認定の根拠になります。口頭での取り決めは認められません。
123万円・150万円・160万円・201万円の壁(配偶者控除・配偶者特別控除)
年収の壁は本人側の話だけでなく、扶養している配偶者側の税負担にも影響します。 令和7年度税制改正後の配偶者控除・配偶者特別控除の壁を整理します。
- 123万円の壁(配偶者控除の適用要件): 配偶者の合計所得が48万円超(給与収入123万円超)になると、配偶者控除(38万円)の適用が終わります。これは令和7年度改正後の新しい基準です(旧基準:合計所得38万円超=年収103万円超)。
- 150万円の壁→160万円へ変更(配偶者特別控除・満額ライン): 令和7年度税制改正により、配偶者特別控除が満額(38万円)適用される配偶者の給与収入上限が150万円から160万円に引上げられました。160万円以下なら配偶者側の税負担が38万円分軽減されます。
- 201万円の壁(配偶者特別控除の消滅ライン): 配偶者の年収が201万円を超えると配偶者特別控除がゼロになります。160万〜201万円の範囲で段階縮減する仕組みは令和7年度改正後も維持されています。
| 配偶者の年収 | 適用される控除(2026年〜) | 控除額 |
|---|---|---|
| 123万円以下 | 配偶者控除(満額) | 38万円 |
| 123万円超〜160万円以下 | 配偶者特別控除(満額) | 38万円 |
| 160万円超〜201万円以下 | 配偶者特別控除(段階縮減) | 36万→ゼロ |
| 201万円超 | 控除なし | 0円 |
※ 扶養する側(配偶者・本人)の合計所得が1,000万円超の場合、配偶者控除・配偶者特別控除は適用不可。
150万円〜188万円の壁(特定親族特別控除・大学生年代19〜22歳)
令和7年度税制改正で2025年分の所得から適用が始まった制度です。 19歳以上23歳未満(大学生年代)の子どもを扶養している親向けの、大幅な税負担軽減策です。
- 特定扶養控除の拡大(103万円→150万円): 従来、子の年収が103万円を超えると親の特定扶養親族控除(63万円)がゼロになっていました。令和7年度改正で子の年収が150万円以下なら親の控除が63万円満額になりました(2025年分から適用)。
- 特定親族特別控除(150万円超〜188万円): 子の年収が150万円を超えた場合でも、188万円まで段階的に親側の控除が継続する新制度。160万円で51万円、170万円で31万円、188万円超でゼロになります。
- 「学生バイトの壁」が実質解消: 2024年まで子の年収103万円が「バイトの壁」でした。2025年分からは150万円まで親への影響がなく、188万円まで段階縮減するため、学生が積極的に働ける環境になりました。
| 子の年収(給与のみ・19〜22歳) | 親の所得税控除(2025年分〜) |
|---|---|
| 〜150万円以下 | 63万円(満額) |
| 160万円 | 51万円 |
| 170万円 | 31万円 |
| 188万円超 | 0円 |
※ 19歳以上23歳未満の子(大学生年代)に限定。住民税の控除額は所得税と異なります。
各壁を超えた場合の手取りシミュレーション(働き損になる/ならない境界)
「壁を超えると損をする」という認識は、必ずしも正確ではありません。 働き損が発生するのは壁を超えた直後の一定範囲であり、その先まで収入を増やすと手取りは回復します。
- 106万円の壁を超えた場合: 社会保険料(年収の約15%)が発生し、手取りが年収106〜120万円あたりで一時的に低下します。年収130万円以上になると手取りは増加に転じる傾向があります。上のシミュレーターで実際の数値を確認してください。
- 130万円の壁を超えた場合: 配偶者の扶養から外れ、国民健康保険+国民年金(または勤務先の社保)への加入が必要になります。手取りは130万〜150万円前後で一時的に壁前より下回る場合があります。150万円を超えると多くの場合は手取りが回復します。
- 2026年の手取り最大化ライン(パート主婦の目安): 所得税ゼロ(160万円)+配偶者特別控除満額(160万円以下)を同時に満たす年収160万円が手取り最大化の目安です。社会保険の扶養を維持したい場合は、大企業勤務なら週20時間未満(2026年10月以降の新基準)・一般企業なら130万円未満(2026年4月からは労働契約ベース)が安全ラインです。
年収別・手取り早見表(大企業勤務・2026年・配偶者扶養の場合)
| 年収 | 社保料(概算) | 所得税 | 住民税 | 手取り(概算) |
|---|---|---|---|---|
| 100万円 | なし(扶養内) | 0円 | 0円 | 約100万円 |
| 110万円 | 約16万円 | 0円 | 約1万円 | 約93万円 |
| 130万円 | 約20万円 | 0円 | 約3万円 | 約107万円 |
| 160万円 | 約24万円 | 0円 | 約6万円 | 約130万円 |
※ 大企業(51人以上)勤務・2026年・配偶者扶養の概算値です。個別事情により異なります。正確な数値は上のシミュレーターでご確認ください。
計算式・前提
- 所得税: 年収 - 給与所得控除 - 基礎控除 = 課税所得 → 累進税率(5〜45%)+ 復興特別所得税2.1%
- 住民税: 課税所得の10% + 均等割¥5,000 - 調整控除¥2,500(標準目安)
- 社会保険料: 年収の約15%(健保5% + 厚生年金9.15% + 雇用保険0.5%目安)
- 令和7・8年度税制改正(令和7年分〜): 基礎控除 最大95万円(合計所得132万円以下・国税庁No.1199)、給与所得控除の最低額 65万円(国税庁No.1410)。所得税の非課税ライン(年収の壁)が103万円→160万円に拡大。「178万円」は成立しなかった目標値
本シミュレーターは令和7・8年度税制改正(法成立済み)および公的情報に基づく概算値です。実際の納税額・保険料は自治体・勤務先・個別事情により異なります。具体的な手続きは税理士・社会保険労務士・お住まいの自治体にご確認ください。
参考公的ソース
- 国税庁 令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について
- 国税庁 No.1177 特定親族特別控除
- 国税庁 No.1195 配偶者特別控除
- 財務省 令和8年度税制改正大綱
- 厚労省 年収の壁への対応
- 厚労省 社会保険適用拡大特設サイト
最終更新: 2026-05-26(H2構成を壁ごとに再整理・特定扶養控除150万対応・130万円壁2026年4月ルール変更追記)


