このページでわかること
- 勤務1時間当たりの給与額=(俸給月額+地域手当)×12÷(1週間当たりの勤務時間×52)で計算(給与法第19条・除数2,015時間)
- 1号の勤務125%・深夜150%/2号の勤務(週休日等)135%・深夜160%/月60時間を超えた部分150%・深夜175%(給与法第16条(月60時間超は同条第3項)・人事院規則9-97第2条)
- 地域手当は2025年4月から本則5段階(2028年3月31日までは経過措置の割合で支給・人事院規則9-49)
- 国家公務員と地方公務員の違い(根拠法令・申立先・時効)
- 手当が支払われないときの相談先:人事院/人事委員会・公平委員会
- 派生ページ:国家公務員版・地方公務員版
公務員 残業代 計算ツール(無料)
俸給月額・地域手当(2028年3月31日までの経過措置の割合)・超過勤務の時間を入れると、国家公務員の給与法の式で超過勤務手当を計算します。月60時間を超えた部分の割増も区分ごとに出します。地方公務員は条例との一致を確認する参考値です。
こんな方向け:国家公務員(国家一般職)の通常の常勤職員で超過勤務手当を確かめたい方、地方公務員で国の計算と比べたい方(短時間勤務・管理監督職員等は対象外)
基本情報の入力
計算はどちらも国家公務員の給与法の割合と式です。地方公務員は自治体の条例・規則によるため参考値になります。
給与明細の「俸給」(地方公務員は「給料」)の金額を入力してください(地域手当・各種手当は除く)。広域異動手当・研究員調整手当を受けている人は、それも計算の基礎に入るため、このツールでは計算できません。
国家公務員の2028年3月31日までの経過措置でいま支給される割合です(人事院規則9-49 附則別表第一)。例の市は目安です。率は勤務官署で決まり、異動の保障などで違う率になることもあるため、給与明細の率を選んでください。地方公務員は各自治体の条例で決まります。地域手当の1円未満は切り捨てて計算します(人事院規則9-49第15条)。
国家公務員の1週間当たりの勤務時間は38.75時間(38時間45分・勤務時間法第5条)なので、除数は38.75×52=2,015時間(1か月あたりに直すと約167.92時間)です。短時間勤務など週の勤務時間が違う人は対象外です。
超過勤務時間の入力(1か月の合計・1時間単位)
日中は5時から22時まで、深夜は22時から翌5時までです。1時間未満の端数の扱いは所属の規程で確認してください。
通常125%。正規の勤務時間が割り振られた日(休日給が出る日を除く)の超過勤務です。平日か土日かではなく、勤務時間の割り振りで決まります。
通常150%。上の日中の欄には入れないでください。
通常135%。週休日など勤務時間が割り振られていない日の勤務と、休日給が出る日の正規の勤務時間外の勤務です。土日とは限りません。
通常160%。
休日給135%(給与法第17条)。超過勤務ではないので60時間の集計に入りません。
上の4つの超過勤務の合計が月60時間を超えた部分は150%(深夜175%)になります。60時間の集計から除かれる週休日等の勤務と、60時間を超えた後の内訳は、専用ツールで入力できます(このページでは除かれる勤務はないものとして計算します)。超勤代休時間の指定による上乗せ分の不支給(給与法第16条第4項)は、このページも専用ツールも計算せず、上乗せ分も全額支給するものとして計算します。
計算結果
公務員の残業代(超過勤務手当)の仕組み
公務員の残業代は「超過勤務手当」と呼ばれます。国家公務員は給与法第16条と人事院規則9-97(超過勤務手当)第2条に基づいて支給されます(地方公務員は各自治体の給与条例)。1時間あたりの単価の出し方や丸め方、60時間を超えた部分の扱いは法律で決まっていて、民間の残業代とは根拠も計算も違います。
人事院「超過勤務」 e-Gov法令検索「一般職の職員の給与に関する法律」第16条(超過勤務手当)計算式(国家公務員の場合)
② 1時間あたりの手当額 = ①×割合 を50銭未満切捨て・50銭以上切上げ(同第18条の2・割合ごと)
③ 超過勤務手当 = ②×時間数 の合計(1か月の合計の1円未満は切捨て)
たとえば俸給25万円・地域手当なしなら、250,000×12÷2,015=1488.83円です(この段階では丸めません)。125%を掛けて50銭基準で丸めると1,861円、150%なら2,233円で、日中20時間・深夜2時間なら37,220円+4,466円=41,686円です。
割合の一覧(国家公務員:人事院規則9-97第2条・給与法第16条・第17条)
| 区分 | 60時間まで | 60時間を超えた部分 |
|---|---|---|
| 1号の超過勤務・日中(5時〜22時) | 125% | 150% |
| 1号の超過勤務・深夜(22時〜翌5時) | 150% | 175% |
| 2号の超過勤務(週休日等)・日中 | 135% | 150% |
| 2号の超過勤務(週休日等)・深夜 | 160% | 175% |
| 休日給(祝日・年末年始等の正規の勤務時間中) | 135% | 60時間の集計に入らない |
国家公務員の場合、125%と135%は人事院規則9-97第2条、深夜の25%加算は給与法第16条第1項、60時間を超えた部分の150%・175%は同条第3項、休日給は給与法第17条と人事院規則9-43第3条です。週休日等の勤務のうち人事院規則で定めるものは60時間の集計から除かれます(同条第3項かっこ書き)。超勤代休時間を指定され、その時間に勤務しなかった場合は、その指定に代えられた時間について、60時間を超えた部分の上乗せ分(もとの割合との差)は支給を要しないとされています(同条第4項)。
e-Gov法令検索「人事院規則九―九七(超過勤務手当)」第2条勤務1時間当たりの給与額の計算方法
超過勤務手当の単価となる「勤務1時間当たりの給与額」は、給与法第19条の次の式で求めます。
国家公務員の1週間当たりの勤務時間は38.75時間(38時間45分・勤務時間法第5条)なので、除数は38.75×52=2,015時間(1か月あたりに直すと約167.92時間)です。計算の基礎は俸給月額と、これに対する地域手当・広域異動手当・研究員調整手当の月額です(同条)。地方公務員の算式や勤務時間は条例によります。
e-Gov法令検索「一般職の職員の給与に関する法律」第19条(勤務一時間当たりの給与額の算出)2025年4月改正:地域手当の5段階制への移行
2025年4月1日から、国家公務員の地域手当の支給地域と級地が見直されました。
| 変更点 | 改正後(2025年4月〜) |
|---|---|
| 本則の級地 | 一級地20%〜五級地4%の5段階(給与法第11条の3第2項) |
| 2028年3月31日まで | 経過措置の割合で支給(人事院規則9-49 附則別表第一) |
| 異動した場合の保障 | 3年に延長(給与法第11条の7) |
経過措置の間、国家公務員には人事院規則9-49 附則別表第一の割合(20%・16%・15%・14%・13%・12%・11%・10%・8%・7%・4%・1%)で支給されます。たとえば名古屋市は本則では三級地(12%)ですが、いまは13%です。上の計算ツールの選択肢は、この経過措置の割合です。
実際の地域手当率は給与明細または所属機関の人事担当部署でご確認ください。
e-Gov法令検索「人事院規則九―四九(地域手当)」附則別表第一(経過措置)・第15条(端数) 人事院「人事院規則9-49(地域手当)の一部改正について」国家公務員と地方公務員:残業代の主な違い
| 項目 | 国家公務員(国家一般職) | 地方公務員 |
|---|---|---|
| 根拠法令 | 給与法第16条・人事院規則9-97 | 地方公務員法第24条第5項・各自治体の給与条例 |
| 割合(1号の日中) | 125%(60時間を超えた部分は150%) | 条例による |
| 申立先 | 人事院(給与法第21条の審査申立て) | 所属自治体の人事委員会または公平委員会(地方公務員法第7条・第46条) |
| 時効 | 5年(会計法第30条) | 地方自治法第236条は5年。労働基準法の賃金の時効(当分の間3年)との関係は要確認 |
| 上限 | 原則 月45時間・年360時間 他律的業務の比重が高い部署 月100時間未満・年720時間など (人事院規則15-14第16条の2の2) | 各自治体の条例・規則による |
| 地域手当の計算基礎 | 含む(給与法第19条) | 条例による |
支払われていない超過勤務手当がありそうなとき
命令を受けて勤務した時間の超過勤務手当が支払われていなければ、支給を求めることができます。記録に残っていない勤務が支給の対象になるかは、勤務の指示があったと言えるかなど個別の事情によります。
- 記録を残す:入退館記録・業務メールの送信時刻・業務日誌・超過勤務命令簿(写し)
- 内部で確認:所属機関の給与担当部署・人事課に、支給の内訳を確認する
- 国家公務員:給与の決定に関する苦情は、人事院に審査を申し立てることができます(給与法第21条)。窓口と手続は人事院の最新の案内で確認してください
- 地方公務員:都道府県と指定都市は人事委員会です。それ以外の市・特別区・町村には人事委員会か公平委員会があり(地方公務員法第7条)、共同で置いたり他の人事委員会に任せたりしている場合もあるため、所属自治体の案内で確認してください。給与などの勤務条件については、その委員会に措置要求ができます(同第46条)。
- 時効:国家公務員(国家一般職)は労働基準法が適用されず(国家公務員法附則第6条)、給与の請求権は、時効について他の法律に定めがない場合、権利を行使できる時(各支給日など)から5年です(会計法第30条)。地方公務員の給与は、地方自治法第236条で、他の法律に定めがある場合を除き行使できる時から5年とされています。ただし地方公務員には労働基準法の多くの規定が適用され、同法の賃金の時効(当分の間3年・第115条・第143条第3項)との関係は職種や解釈によるため、所属の担当部署や専門家に確認してください。未払いに気づいた日からではなく、各支給日などから数えます。
超過勤務命令簿(超勤命令票)とは
超過勤務を命じた記録として、所属ごとに作られる帳簿です(名称や様式は機関によって違います)。超過勤務手当の支給の根拠になります。
- 給与法第16条は「勤務することを命ぜられた職員」に手当を支給すると定めています
- 命令簿に記録がない勤務が支給の対象になるかは、勤務の指示があったと言えるかなど個別の事情によります
- 勤務の指示と実績がわかる資料(業務メール・入退館記録など)を残しておくことが大切です
よくある質問(FAQ)
公務員の残業代(超過勤務手当)の計算方法は?
結論:勤務1時間当たりの給与額=(俸給月額+地域手当)×12÷(1週間当たりの勤務時間×52)で算出し(給与法第19条)、割合を掛けた1時間あたりの手当額を割合ごとに50銭未満切捨て・50銭以上1円未満切上げで円にしてから(同第18条の2)、時間数を掛けます。国家公務員の1週間当たりの勤務時間は38.75時間(38時間45分・勤務時間法第5条)なので、除数は38.75×52=2,015時間(1か月あたりに直すと約167.92時間)です。給与法16条1項1号の勤務(正規の勤務時間が割り振られた日の超過勤務)は125%・深夜(22時〜翌5時)150%、同項2号の勤務(週休日など。土日とは限らない)は135%・深夜160%です。60時間の集計に入る超過勤務が月60時間を超えた部分は、もとの割合に代えて150%(深夜は175%)。祝日・年末年始等の正規の勤務時間中の勤務は超過勤務ではなく休日給135%(給与法第17条)です。国家公務員の割合の根拠は給与法第16条(月60時間超は同条第3項)・人事院規則9-97第2条です(地方公務員は各自治体の条例)。
公務員にもサービス残業の請求権はある?
結論:給与法第16条は、正規の勤務時間以外の時間に「勤務することを命ぜられた職員」に超過勤務手当を支給すると定めています。命令が出た時間の手当が支払われていなければ、支給を求めることができます。命令簿などに記録がない勤務が支給の対象になるかは、勤務の指示があったと言えるかなど個別の事情と適用される規程によります。勤務の指示と実績の記録(メール、入退館記録など)を残し、給与担当や相談窓口に確認してください。国家公務員は給与の決定に関する苦情を人事院に審査申立てでき(給与法第21条)、地方公務員は人事委員会・公平委員会に措置要求ができます(地方公務員法第46条)。
地方公務員の残業代計算は国家公務員と違う?
結論:地方公務員の給与は条例で定めるとされており(地方公務員法第24条第5項)、割合・計算基礎に入る手当・60時間の数え方・端数の処理・上限は、各自治体の給与条例・規則によります。このツールは国家公務員の給与法の割合と式で計算するため、地方公務員の結果は参考値です。不服や要望の申立先は、都道府県と指定都市は人事委員会です。それ以外の市・特別区・町村には人事委員会か公平委員会があり(地方公務員法第7条)、共同で置いたり他の人事委員会に任せたりしている場合もあるため、所属自治体の案内で確認してください。給与などの勤務条件については、その委員会に措置要求ができます(同第46条)。
公務員の残業代の時効は?
結論:国家公務員(国家一般職)は労働基準法が適用されず(国家公務員法附則第6条)、給与の請求権は、時効について他の法律に定めがない場合、権利を行使できる時(各支給日など)から5年です(会計法第30条)。地方公務員の給与は、地方自治法第236条で、他の法律に定めがある場合を除き行使できる時から5年とされています。ただし地方公務員には労働基準法の多くの規定が適用され、同法の賃金の時効(当分の間3年・第115条・第143条第3項)との関係は職種や解釈によるため、所属の担当部署や専門家に確認してください。未払いに気づいた日からではなく、各支給日などから数えます。
超過勤務の上限規制は公務員にも適用される?
結論:国家公務員(国家一般職)は人事院規則15-14第16条の2の2により、超過勤務は原則として月45時間・年360時間の範囲内で命ずるものとされています。他律的業務の比重が高い部署として指定された部署では、月100時間未満・年720時間・2〜6か月の平均80時間以内・月45時間を超えるのは年6か月までです。大規模災害への対処などの特例業務では、超えることとなる時間・月数に係る部分に限ってこの上限が適用されず、その場合も必要最小限にし、健康の確保に最大限配慮し、6か月以内に要因の整理・分析・検証を行うこととされています。地方公務員の上限は各自治体の条例・規則で定められます。
2025年の地域手当改正で何が変わった?
結論:2025年4月1日から、国家公務員の地域手当の本則の級地は一級地20%・二級地16%・三級地12%・四級地8%・五級地4%の5段階です(給与法第11条の3第2項)。ただし2028年3月31日までは経過措置で、地域ごとに20%・16%・13%・8%など本則と違う割合が支給されます(名古屋市はいま13%、本則は12%)。異動した場合の保障の期間は3年に延長されました(給与法第11条の7)。実際の支給率はご自身の給与明細または所属機関の人事担当部署でご確認ください。
超過勤務手当が支払われない場合どこに申立てる?
結論:まず所属の給与担当・人事課に支給の内訳を確認します。国家公務員は、給与の決定に関する苦情を人事院に審査申立てできます(給与法第21条)。窓口と手続は人事院の最新の案内で確認してください。地方公務員は、都道府県と指定都市は人事委員会です。それ以外の市・特別区・町村には人事委員会か公平委員会があり(地方公務員法第7条)、共同で置いたり他の人事委員会に任せたりしている場合もあるため、所属自治体の案内で確認してください。給与などの勤務条件については、その委員会に措置要求ができます(同第46条)。解決しない場合は弁護士などへの相談も考えられます。
管理職(課長以上)は残業代が出ない?
結論:国家公務員では、給与法第19条の8により、俸給の特別調整額を受ける管理監督職員などには超過勤務手当の規定が適用されません。係長・課長補佐などの肩書だけでは判定できないため、所属の給与担当に確認してください。地方公務員は各自治体の給与条例・規則の適用除外の規定によります。
超勤命令簿(超過勤務命令票)とは何か?
結論:超過勤務を命じた記録として、所属ごとに作られる帳簿です(名称や様式は機関によって違います)。超過勤務手当の支給の根拠になります。命令簿に記録されない勤務については、記録がないことだけで決まるわけではありませんが、勤務の指示があったと言えるかなど個別の事情と適用される規程によります。勤務の指示や実績がわかる資料(業務メール・入退館記録など)を残し、給与担当や相談窓口に確認してください。
月60時間を超えた場合の割増率は?
結論:国家公務員は給与法第16条第3項により、60時間の集計に入る超過勤務(日中・深夜・週休日等をあわせた時間。一部の週休日等の勤務は集計から除かれます)が月60時間を超えた部分を、もとの割合に代えて150%(深夜は175%)で計算します。もとが125%の勤務なら25ポイント、135%の勤務なら15ポイント増えます。超勤代休時間を指定され、その時間に勤務しなかった場合は、その指定に代えられた時間について、60時間を超えた部分の上乗せ分(もとの割合との差)は支給を要しないとされています(同条第4項)。地方公務員は自治体の条例によります。
このツールで扱わないこと
- 指定職、管理監督職員等(給与法第19条の8)、短時間勤務の職員、別の給与制度が適用される職員の手当は計算しません。
- 広域異動手当・研究員調整手当を計算の基礎に入れる計算はしません。
- 60時間の集計から除かれる週休日等の勤務は判定しません(専用ツールで入力できます)。
- 超勤代休時間の指定による上乗せ分の不支給(給与法第16条第4項)は判定せず、上乗せ分も全額支給するものとして計算します(専用ツールも同じです)。
- 地方公務員の条例による割合・算式・上限・時効との一致は判定しません。
関連ツール・ページ
給与法第16条・人事院規則9-97 地方公務員版
国の計算での参考値・条例の確認 公務員残業代ツール(詳細版)
60時間を超えた後の内訳・36か月分の単純合計 残業代計算ハブ
民間・公務員・各形態を網羅
参考: 人事院「超過勤務」・ 人事院規則9-97(超過勤務手当)・ 人事院規則9-49(地域手当)・ 人事院規則15-14(上限)・ 会計法第30条・ 人事院規則9-49改正(2025年)
本ツールは国家公務員の給与法による参考計算です。実際の超過勤務手当は所属機関・自治体の条例・給与規程により異なります。未払いの請求などについては、所属の担当部署・人事院・人事委員会・公平委員会や弁護士にご相談ください。