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このページでわかること

残業代 1分単位 計算ツール(無料)

出勤・退勤時刻、休憩、所定労働時間と時給を入力すると、同じ勤務が続いた場合の1分単位の残業代(法内残業・法定時間外・深夜の加算)と、1日ごとに15分・30分単位で切り捨てた場合との差額を計算します。

こんな方向け:残業が1日ごとに15分・30分単位で切り捨てられている方・1分単位の残業代との差額を確かめたい方

勤務と時給の入力

円/時間

月給制の場合:割増賃金の基礎に入る月給(家族手当・通勤手当・住宅手当などを除く)÷ 月の所定労働時間数(月によって違う場合は1年間の1か月平均)。例:250,000円 ÷ 160時間 = 1,562.5円(小数も入力できます)

退勤が出勤より前の時刻でも、自動では翌日扱いにしません。0時を過ぎた場合はチェックを入れてください。

深夜にかからない勤務、深夜に休憩を取っていない場合は 0

就業規則・契約で決まっている1日の労働時間(休憩を除く・8時間以下)。これを超えた時間を「残業」とし、切り捨ての対象にします

日/月

同じ勤務を入力した日数だけくり返した1か月として計算します(法定休日の出勤は含めないでください)

計算結果(1か月)

1日の実労働(休憩を除く)/所定を超えた時間 9時間47分/107分
1分単位の額(月額) 66,875円(20日分)
内訳(法内残業×1.00/法定時間外×1.25/深夜の加算+0.25) 0円/66,875円/0円
1日ごとに15分単位で切り捨てた場合 65,625円(1日の残業を105分に切捨)
1日ごとに30分単位で切り捨てた場合 56,250円(1日の残業を90分に切捨)
15分切り捨てによる差額(月額) ▲1,250円
30分切り捨てによる差額(月額) ▲10,625円
年額(15分/30分切り捨て・月額×12) ▲15,000円/▲127,500円
3年分の目安(15分/30分切り捨て・月額×36) ▲45,000円/▲382,500円

3年分は、同じ勤務が36か月続き、どの月の賃金もまだ時効(各支払期日から3年)にかかっていない場合の目安です。金額は区分ごとに1か月の合計で1円未満を四捨五入しています。

1日ごとの切り捨てで差額が出ています

1日ごとに一定時間に満たない労働時間を一律に切り捨て、その分を払わないことは労働基準法違反です(厚生労働省)。賃金の時効は各支払期日から3年です。

このツールで扱わないこと
  • 月60時間を超える法定時間外(50%以上の割増):入力した勤務の法定時間外が月60時間を超えると金額を出しません
  • 週40時間を超える労働(週6日勤務など)、変形労働時間制・フレックスタイム制、管理監督者・みなし労働時間制、固定残業代(みなし残業)の差し引き(1日8時間を超えた分だけを法定時間外にします)
  • 法定休日の労働と、0時をまたいで法定休日にかかる勤務(すべての日を法定休日ではない日として計算します)
  • 日ごとに違う勤務(同じ勤務を入力した日数だけくり返した1か月として計算します。日ごとの計算は Excel代替タイムカード計算 へ)
  • 出勤前の作業の切り捨てなど、退勤時刻以外での切り捨て。会社が1か月の合計に認められた端数処理(30分未満切り捨て・30分以上切り上げ)をしている場合の調整
  • 月給の中の手当の仕分け、遅刻・早退の控除、支払済みの残業代との差額、すでに時効にかかった月の除外

15分・30分切り捨ては違法?1分単位計算が正しい理由

労働基準法第24条は「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない」と定めています(賃金全額払いの原則)。厚生労働省は「労働時間は毎日適正に把握し、それに基づいて賃金を計算し、支払うことが必要」とし、1日ごとに一定時間に満たない労働時間を一律に切り捨てて、その分の賃金を支払わないことは労働基準法違反としています。

厚生労働省が示す端数処理の扱い(通達 基発150号ほか)
端数処理 扱い 補足
1か月の時間外・休日・深夜それぞれの合計の1時間未満の端数を、30分未満切り捨て・30分以上は1時間に切り上げ 認められる 常に労働者の不利となるものではなく、事務簡便を目的としたもの。1日単位ではできない
1時間当たりの賃金額・割増賃金額、1か月の時間外等の手当の合計の1円未満を、50銭未満切り捨て・50銭以上切り上げ 認められる 賃金額の端数の扱い(労働時間の端数とは別)
1日の労働時間の端数を切り上げて、その分の賃金を支払う 問題なし 労働者に有利な処理
1日ごとに15分・30分に満たない時間を一律に切り捨て、その分を払わない 違反 勤怠システムの丸め設定・30分単位の残業申請・始業前の作業の不算入も違反の例
1週ごとの切り捨て、1か月の合計で30分以上の端数の切り捨て 例外に当たらない 認められる例外は「1か月の合計の30分未満の切り捨て(30分以上は切り上げ)」だけ
厚労省リーフレット「労働時間を適正に把握し正しく賃金を支払いましょう」 厚労省「確かめよう労働条件」割増賃金のチェック方法(端数処理・基発150号)

残業代の計算方法(割増賃金の基本)

① 法内残業(所定労働時間を超え1日8時間まで)= 時給 × 1.00(法律上の割増なし)
② 法定時間外(1日8時間・週40時間超)= 時給 × 1.25(労働基準法第37条・割増賃金令)
③ 深夜(22時〜翌5時)は時間内・時間外を問わず +0.25(法定時間外かつ深夜なら × 1.5)
④ 月60時間を超えた法定時間外 = 時給 × 1.5 以上(深夜なら × 1.75 以上)
⑤ 法定休日 = 時給 × 1.35(深夜なら × 1.60)
⑥ 1分単位の額 = 時給 × 割増率 × 分数 ÷ 60

計算例(このツールと同じ計算):時給1,500円・9:00〜23:00・休憩60分・所定8時間の1日なら、法定時間外300分 × 1.25 = 9,375円、深夜60分の加算 0.25 = 375円で、合計 9,750円です。

割増率の一覧(月60時間超は2023年4月〜中小企業も50%)
区分 割増率(下限) 時給1,500円の場合
法定時間外(1日8時間・週40時間超)・月60時間まで × 1.25 1,875円/時間
法定時間外・月60時間を超えた部分(2023年4月〜中小企業も) × 1.50 2,250円/時間(このツールは金額を出しません)
法定時間外かつ深夜(22時〜翌5時)・月60時間まで × 1.50 2,250円/時間
法定休日 × 1.35 2,025円/時間(このツールは扱いません)
労働基準法第32条・第37条(e-Gov法令検索) 厚労省リーフレット「2023年4月1日から月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が引き上げられます」
切り捨て別の差額シミュレーション(毎日17分の残業)

時給1,500円・9:00〜18:17(休憩60分・所定8時間=毎日17分の残業)・月20日の場合(このツールと同じ計算):

計算方式 月額残業代 年間の差額 3年分の目安
1分単位 10,625円 — —
1日ごとに15分単位で切り捨て 9,375円 ▲15,000円 ▲45,000円
1日ごとに30分単位で切り捨て 0円 ▲127,500円 ▲382,500円

※ 年間は月の差額×12、3年分は月の差額×36(どの月もまだ時効にかかっていない場合)。実際の額は勤務先の所定労働時間・手当・割増率により異なります。

未払い残業代の時効(支払期日から3年)と請求の流れ

厚労省「賃金請求権の消滅時効は、どのように変更されたのでしょうか?」 厚労省「改正労働基準法等に関するQ&A」(起算点は賃金支払期日・付加金の請求期間) 民法第147条・第150条(e-Gov法令検索)

付加金制度(労働基準法第114条)
裁判所は、割増賃金(第37条)を支払わなかった使用者に対し、労働者の請求により、未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができます。必ず命じられて2倍になる制度ではなく、故意・重過失は条文上の要件として書かれていません。付加金の請求は、違反のあった時(支払期日に支払われなかった時)から当分の間3年以内です(附則第143条第2項)。

よくある質問

残業代は1分単位で計算しなければならないか?

結論:労働時間は毎日適正に把握し、それに基づいて賃金を計算するのが原則です。厚生労働省は「1日ごとに、一定時間に満たない労働時間を一律に切り捨て、その分の賃金を支払わないことは、労働基準法違反」としています。例外として、1か月の時間外労働・休日労働・深夜業それぞれの合計に1時間未満の端数がある場合に、30分未満を切り捨て・30分以上を1時間に切り上げる処理は認められています(通達 基発150号)。

15分単位・30分単位の切り捨ては違法か?

結論:1日ごとに15分・30分に満たない残業を一律に切り捨て、その分の賃金を払わないのは労働基準法違反です。厚生労働省のリーフレットは、勤怠管理システムで「1日の時間外労働時間のうち15分に満たない時間を一律に切り捨て」る設定や、30分単位でしか残業申請を認めない運用を違反の例に挙げています。一方、1日の労働時間の端数を切り上げて支払うことは問題ないとされています。

端数処理として認められているのはどんな処理か?

結論:労働時間については、1か月の時間外労働・休日労働・深夜業それぞれの合計の1時間未満の端数を、30分未満切り捨て・30分以上切り上げにする処理です(1日単位ではできません)。賃金額については、1時間当たりの賃金額・割増賃金額、1か月の時間外等の手当の合計に1円未満の端数が出たとき、50銭未満を切り捨て・50銭以上を1円に切り上げる処理が認められています(基発150号・厚生労働省Q&A)。

月60時間超の割増率は?中小企業にも適用されますか?

結論:1か月の法定時間外労働が60時間を超えた部分は、5割以上の率で計算した割増賃金が必要です(労働基準法第37条第1項ただし書)。大企業は2010年4月から、中小企業も2023年4月1日から労働させた時間について50%が適用されています。60時間を超えた部分が深夜なら25%を加えて75%以上です。このツールは、入力した勤務の法定時間外が月60時間を超えると金額を表示しません。

切り捨てられた残業代はいつまで請求できるか?

結論:2020年4月1日以後に支払期日が来る賃金は、それぞれの賃金の支払期日から3年で時効にかかります(労働基準法第115条。本則は5年で、附則第143条により当分の間は3年)。時効は退職日からではなく各月の支払期日ごとに進むため、古い月の分から順に請求できなくなります。会社に支払を求める(催告する)と、その時から6か月を経過するまでは時効が完成しません(民法第150条第1項)が、時効が新たに進み直す(更新)わけではなく、その間に訴訟などの手続きを取る必要があります。猶予の間に重ねて催告しても、猶予は延びません(同条第2項)。

付加金制度とは何か?残業代の2倍を請求できるか?

結論:裁判所は、割増賃金(労働基準法第37条)を支払わなかった使用者に対し、労働者の請求により、未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができます(同法第114条)。条文は「命ずることができる」で、必ず命じられて2倍になるわけではありません。故意・重過失は条文上の要件として書かれていません。付加金の請求は、違反のあった時(支払期日に支払われなかった時)から当分の間3年以内にする必要があり(附則第143条第2項)、賃金そのものの時効とは別に数えます。

残業代の1分単位計算と実際の支給の差はどうすれば確認できるか?

結論:給与明細の時間外手当の欄と、勤怠の記録(出勤・退勤時刻)を照らし合わせます。このツールは、同じ勤務が入力した日数だけ続いた場合の限定的な比較です。日ごとに勤務が違う場合はタイムカード形式の計算を使い、差がある場合は会社の給与担当、労働基準監督署、弁護士などに相談できます。

月給制の場合、時給はどう計算するか?

結論:割増賃金の基礎に入る月給を、月の所定労働時間数(月によって違う場合は1年間の1か月平均所定労働時間数)で割ります(労働基準法施行規則第19条第1項第4号)。家族手当・通勤手当・別居手当・子女教育手当・住宅手当・臨時に支払われた賃金・1か月を超える期間ごとに支払われる賃金は基礎に入れません(労働基準法第37条第5項・同規則第21条)。手当は名称でなく実質で判断します。例:基礎に入る月給250,000円・1か月平均所定労働時間160時間なら 250,000÷160=1,562.5円です。

タイムカードが無くても未払い残業代を請求できるか?

結論:厚生労働省は、使用者が労働時間を確認する原則的な方法として「タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録」を挙げています。手元にタイムカードが無くても、こうした記録や業務メールの送信時刻、業務日誌などを控えておくと相談の資料になります。証拠としてどう評価されるかは、弁護士などに早めに相談してください。

退職すると時効の数え方は変わるか?

結論:変わりません。賃金の時効は在職中か退職後かに関係なく、各賃金の支払期日から進みます(厚生労働省Q&A「賃金支払期日が起算点」)。退職日から3年が新たに始まるわけではありません。

残業代計算の割増率1.25とはどういう意味か?

結論:1日8時間・1週40時間(労働基準法第32条)を超える法定時間外労働には、通常の賃金の2割5分以上の割増賃金が必要です(同法第37条・割増賃金令)。時給1,500円なら 1,500×1.25=1,875円、1分当たり 1,875÷60=31.25円です。所定労働時間を超えても1日8時間までの「法内残業」には法律上の割増はありません。

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計算ナビ 編集部|最終更新: 2026年10月13日|情報確認日: 2026年5月10日| 参考: 厚生労働省「労働時間を適正に把握し正しく賃金を支払いましょう」・ 労働基準法第24条・第32条・第37条・第114条・第115条・附則第143条・ 民法第150条・ 厚労省「賃金請求権の消滅時効」
免責事項
本ツールの計算結果は、同じ勤務がくり返される場合の概算です。実際の残業代は雇用形態・就業規則・割増率・手当等により異なります。未払い残業代の請求については、労働基準監督署または弁護士・社会保険労務士にご相談ください。