公務員 退職金計算ツール(退職手当シミュレーター)
俸給月額・勤続年数・退職理由を入力するだけで退職手当の概算額・手取り・税金を自動計算します。国家公務員退職手当法(第3条〜第5条)の支給率に基づいた試算です。
こんな方向け:国家公務員・地方公務員・教員・警察官が退職金を事前に試算したい方、自己都合退職と定年退職の手取り差を比較したい方
入力
退職直前の俸給月額(諸手当を除く本俸)を入力してください
採用から退職までの総勤続年数を入力してください
支給率は早見表の列に対応します(勧奨退職=応募認定退職1号は定年と同じ列)。公務上の傷病・死亡による退職はこの計算機の対象外です
計算結果
※ 支給率は内閣人事局の国家公務員退職手当支給率早見表(国家公務員退職手当法 第3条〜第5条・附則)を使用。地方公務員は自治体条例により若干異なります。
※ 調整額・功績加算金は含まれていません。定年前早期退職者の割増も、この計算機には反映していません(割増は下の説明と率の表を参照)。実際の退職手当は人事担当部署にご確認ください。
このツールで扱わないこと
- 国家公務員の一般の職員を想定しています。地方公務員は各自治体の条例で率が異なります。
- 調整額、功績加算金、定年前早期退職者の割増は、計算機には入れていません。
- 公務上の死亡・傷病による退職、指定職、附則第12・14項の特例職、定年のない職は、別の率・別の算式になるため対象外です。
- 整理退職などの最低保障(国家公務員退職手当法 第6条の5。基本給月額=俸給・扶養手当・地域手当などの月額に、勤続期間に応じた割合を掛けた額)は計算に入れていません。勤続年数が短いと、最低保障の額のほうが高くなることがあります。
- 自己都合でも定年扱いになる「60歳に達している」の特例は、旧定年が60歳でない職には使えません。
- 60歳後の俸給の7割措置・役職定年による降任と、それに伴うピーク時特例は計算機に入れていません(入力した退職日の俸給月額だけで計算します。特例の式は下の説明を参照)。
- iDeCo・企業型DCの一時金など、ほかの退職手当等と勤続期間が重なる場合の退職所得控除の調整は計算していません。
- 税金は「退職所得の受給に関する申告書」を提出した場合の額です。勤続5年以下の公務員は特定役員退職手当等(2分の1にしない)として計算します。障害者になったことが直接の原因の退職(控除100万円加算)や、同じ年に受け取るほかの退職手当等との合算は入れていません。
- ここに挙げていない個別の事情は計算に入れていません。正確な金額は、所属の人事担当部署と税務署でご確認ください。
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公務員の退職手当の計算方法(国家公務員退職手当法準拠)
国家公務員の退職手当は国家公務員退職手当法(昭和28年法律第182号)、地方公務員は各自治体の条例(国の基準に準拠)で定められています。基本的な計算式は以下のとおりです。
退職手当 = 基本額 + 調整額(第6条の4)
- 俸給月額:退職時に受けていた本俸(各種手当を除く)
- 支給率:退職理由(定年・応募認定・自己都合・整理退職等)と勤続年数で決まる(平成30年(2018年)1月1日以降の退職の早見表)
- 調整率:公表されている支給率には調整(83.7/100)がすでに含まれています。計算でさらに調整率を掛けません
- 調整額:在職中の役職・勤務実績に応じた加算額(第6条の4・詳細は後述)
退職理由別・勤続期間別 支給率(平成30年(2018年)1月1日以降の退職)
| 勤続年数 | 定年退職 | 勧奨退職 | 自己都合 |
|---|---|---|---|
| 10年 | 8.37ヶ月 | 8.37ヶ月 | 5.022ヶ月 |
| 15年 | 16.216875ヶ月 | 16.216875ヶ月 | 10.3788ヶ月 |
| 20年 | 24.586875ヶ月 | 24.586875ヶ月 | 19.6695ヶ月 |
| 25年 | 33.27075ヶ月 | 33.27075ヶ月 | 28.0395ヶ月 |
| 30年 | 40.80375ヶ月 | 40.80375ヶ月 | 34.7355ヶ月 |
| 35年 | 47.709ヶ月(上限) | 47.709ヶ月 | 39.7575ヶ月 |
| 38年 | 47.709ヶ月(上限) | 47.709ヶ月 | 42.7707ヶ月 |
※ 勧奨退職(応募認定退職1号)は早見表では定年と同じ列です。支給率には調整(83.7/100)がすでに含まれており、別途 調整率を掛けません。
内閣人事局「国家公務員退職手当支給率早見表(平成30年1月1日以降の退職)」国家公務員 vs 地方公務員の退職金の違い
計算の基本構造は同じですが、適用される法令・俸給表(給料表)・調整額などが異なります。以下の表で主な違いを確認してください。
| 比較項目 | 国家公務員 | 地方公務員 |
|---|---|---|
| 根拠法令 | 国家公務員退職手当法 | 各自治体の退職手当条例 |
| 俸給表 | 行政職俸給表(一)等(国) | 行政職給料表(都道府県・市区町村) |
| 支給率 | 国家公務員退職手当法・同法施行令で定める | 国準拠が多い(自治体差あり) |
| 地域手当 | 退職手当の基礎に含まれない | 条例で定める給料月額が基礎(例: 東京都の条例も地域手当を含めない) |
| 調整額 | 国の基準で統一 | 自治体ごとに異なる |
| 平均退職金(定年) | 約2,147万円(令和5年度退職・常勤職員・内閣人事局) | 自治体・職種ごとに異なる(所属自治体の公表資料で確認) |
公務員退職金の調整額(第1〜11号区分)詳細表
退職手当には基本額に加えて調整額が加算されます。調整額は在職期間中に就いていた役職ごとの「調整月額」を高い順に60月分合計した金額です(国家公務員退職手当法第6条の4)。
| 区分 | 対応する職員(行政職(一)の場合は俸給表の級) | 調整月額 | 60月満額 |
|---|---|---|---|
| 第1号 | 指定職(6号俸以上) | 95,400円 | 572.4万円 |
| 第2号 | 指定職(5号俸以下) | 78,750円 | 472.5万円 |
| 第3号 | 行政職俸給表(一)10級 | 70,400円 | 422.4万円 |
| 第4号 | 行政職俸給表(一)9級 | 65,000円 | 390万円 |
| 第5号 | 行政職俸給表(一)8級 | 59,550円 | 357.3万円 |
| 第6号 | 行政職俸給表(一)7級 | 54,150円 | 324.9万円 |
| 第7号 | 行政職俸給表(一)6級 | 43,350円 | 260.1万円 |
| 第8号 | 行政職俸給表(一)5級 | 32,500円 | 195万円 |
| 第9号 | 行政職俸給表(一)4級 | 27,100円 | 162.6万円 |
| 第10号 | 行政職俸給表(一)3級 | 21,700円 | 130.2万円 |
| 第11号 | その他の職員 | 0円 | 0円 |
※ 調整月額は内閣人事局「国家公務員の退職手当制度の概要」の表の値です(2026-10-09確認)。区分は役職名ではなく俸給表の級で決まります。計算例(同資料): 行(一)7級24月・6級36月が対象の60月なら 54,150円×24月+43,350円×36月=2,860,200円。地方公務員は所属自治体の退職手当条例を確認してください。
支給除外の注意点:勤続9年以下の自己都合退職者には調整額が支給されません。勤続1〜4年(自己都合以外)および勤続10〜24年の自己都合退職者は調整額が半額となります。
内閣人事局「国家公務員の退職手当制度の概要」(調整額の区分と調整月額) 国家公務員退職手当法 第6条の4(調整額)早期退職募集制度(定年前早期退職者の特例)の割増率
国家公務員には「定年前早期退職者に対する退職手当の基本額に係る特例」があり、要件を満たす職員が応募認定を受けて退職した場合、俸給月額に割増が加算されます(国家公務員退職手当法 第5条の3・同法施行令 第5条の3。応募認定の手続は第8条の2)。ここに書いているのは国家公務員の値です。
対象要件:引上げ前の定年が60歳の一般の職員で、勤続20年以上、応募認定を受けて45歳以上60歳に達する日前までに退職(引上げ前の定年60歳から15年以内。附則第16項で「定年」を60歳と読みます。いまの定年は62歳)
定年の読み替え:割増の残年数は、一般の職員では附則第16項により引上げ前の定年(60歳)で数えます。いまの定年(2025〜2026年度は62歳)では数えません
| 退職年齢(60歳までの残年数で数える) | 残年数 | 割増率 | 俸給40万円での実質俸給月額 |
|---|---|---|---|
| 45歳 | 15年 | +45% | 58万円相当 |
| 50歳 | 10年 | +30% | 52万円相当 |
| 55歳 | 5年 | +15% | 46万円相当 |
※ 表の残年数は60歳まで(引上げ前の定年)で数えるので、退職する年度の定年が変わっても同じです。45歳未満と60歳以上は、この特例の対象外です。指定職など俸給の高い職員は割合が低いか対象外です。地方公務員は各自治体の条例によります。詳細は所属省庁の人事担当部署にご確認ください。
定年延長(2023〜2031年・段階的実施)の影響
国家公務員の定年は2023年度から段階的に引き上げられています(国家公務員法 附則第8条。医師など一部の職は別の年齢)。地方公務員の定年も、国の定年を基準に各自治体の条例で定めます。
| 実施年度 | 定年年齢 | 備考 |
|---|---|---|
| 〜2022年度 | 60歳 | 引上げ前 |
| 2023〜2024年度 | 61歳 | |
| 2025〜2026年度 | 62歳 | いまの定年(2026年度) |
| 2027〜2028年度 | 63歳 | |
| 2029〜2030年度 | 64歳 | |
| 2031年度〜 | 65歳 | 本則(引上げ完了) |
定年引上げにあわせて、次の2つの制度が始まっています。2つは別の制度です。
- 役職定年(管理監督職勤務上限年齢制):指定職や俸給の特別調整額を受ける官職などの管理監督職にいる職員は、60歳(一部の職は62歳・63歳)に達した日の翌日から最初の4月1日までの間に、管理監督職以外の官職へ降任等されます。本府省では室長・企画官級以上などが管理監督職で、課長補佐級以下は対象外です。
- 俸給の7割措置:60歳に達した日後の最初の4月1日以後は、役職定年の対象かどうかにかかわらず、俸給月額が原則として60歳前の7割水準になります(一部の職員を除く)。
基本額 = 減額前の俸給月額×減額日の前日までの勤続期間に応じた支給率+退職日の俸給月額×(退職日までの勤続期間に応じた支給率-減額日の前日までの勤続期間に応じた支給率) 定年退職の支給率は勤続35年で上限に達するので、減額日の前日までに勤続35年に達している人は、2項目め(支給率の増えた分)が0になります。
計算例:管理監督職でない職員が、60歳に達した日後の最初の4月1日の前日(減額日の前日)までに勤続30年・俸給40万円で、4月1日から7割の28万円になり、2026年度の定年62歳(勤続32年)で退職した場合:40万円×40.80375+28万円×(43.81695-40.80375)=約1,716.5万円。特例がなければ28万円×43.81695=約1,226.9万円です(調整額を含まない概算)。地方公務員は各自治体の条例によります(例: 東京都の条例 第6条の2)。
iDeCo10年ルール(2026年1月施行)と公務員退職金
iDeCoの一時金を先に受け取り、あとで退職手当を受け取る場合、勤続期間と加入期間が重なる部分の退職所得控除を差し引く「調整」の期間が、2026年1月1日以後に受け取るiDeCo一時金から長くなりました(いわゆる5年ルールから10年ルール)。
改正後(2026年1月1日以後に受け取ったiDeCo一時金):退職手当を受け取る年の前年以前9年内にiDeCo一時金を受け取っていると調整(10年以上あければ調整なし)
- iDeCo一時金を受け取り、10年以上あけて退職手当を受け取る → 調整なし
- 退職手当を受け取り、その翌年から19年以内にiDeCo一時金を受け取る → 調整あり(2022年4月以後に受け取る一時金から。20年以上あければ調整なし)
- 同じ年に両方受け取る → 収入を合算し、重なる勤続期間を二重に数えずに退職所得控除を計算
- 調整は期間が重なる部分だけです。重なる年数が少なければ、控除の減り方も小さくなります
- 先に受け取った一時金の額が、その一時金の勤続期間(iDeCoは加入期間)で計算した退職所得控除額に満たない場合は、加入期間全体ではなく、受け取った額から逆算した年数(800万円以下は額÷40万円、800万円超は(額−800万円)÷70万円+20。1年未満切捨て)だけ勤めていたものとみなして、その期間の初日から重なりを数えます(国税庁 No.2732)。例えば加入期間20年のiDeCo一時金400万円は控除額800万円に満たないため、加入期間の初日から10年間だけを勤続期間とみなして重なりを数えます
公務員は退職金が大きいため、iDeCoの受け取り順序・時期の設計が税負担に大きく影響します。退職5〜10年前からFPや税理士への相談をおすすめします。
退職金・iDeCo・在職老齢年金のトリプル最適化
定年延長時代の公務員は「退職金・iDeCo・在職老齢年金」の3つを組み合わせた出口設計が重要です。令和8年4月から在職老齢年金の支給停止基準が65万円に引き上げられています(施行済み。出典: 日本年金機構)。公務員の退職後収入設計の幅が広がります。
| ケース | 退職金受取 | iDeCo受取 | 在職老齢年金 | 税負担 |
|---|---|---|---|---|
| A: 60歳iDeCo→65歳退職金 | 65歳定年 | 60歳 | 原則65歳以後。60〜64歳は特別支給の老齢厚生年金・繰上げ等の受給権がある場合 | 重なる期間の控除を調整(間隔5年<10年) |
| B: iDeCoを年金形式で受取 | 65歳定年 | 年金(分割) | 柔軟に活用可 | 年金で受け取る分は重複調整の対象外(公的年金等控除は老齢年金と合算) |
| C: 65歳退職金→その後iDeCo一時金 | 65歳定年 | 75歳になるまでに受給開始(上限) | — | 重なる期間の控除を調整(間隔は最長でも10年未満<20年) |
在職老齢年金の詳細シミュレーションは在職老齢年金65万円改正シミュレーターをご活用ください。また特別支給老齢厚生年金の受給可否の確認は特別支給老齢厚生年金ページをご覧ください。
公務員退職金 勤続年数別 手取り試算(俸給40万円の場合)
| 勤続年数 | 定年退職金 | 退職所得控除 | 手取り概算 |
|---|---|---|---|
| 20年 | 約983万円 | 800万円 | 約970万円 |
| 25年 | 約1,331万円 | 1,150万円 | 約1,317万円 |
| 35年 | 約1,908万円 | 1,850万円 | 約1,904万円 |
| 40年 | 約1,908万円 | 2,200万円 | 約1,908万円(全額手取り) |
※ 俸給月額40万円・定年退職の場合の試算。調整額は含まず。支給率は勤続35年で上限47.709ヶ月に達します。
国税庁「No.1420 退職金を受け取ったとき」職種別の詳細計算ページ
以下のページでは職種特有の俸給表・手当を考慮した詳細な退職金計算ができます。
よくある質問
公務員の退職金の計算方法は?
「退職時の俸給月額 × 退職理由別・勤続期間別支給率 + 調整額」が基本式です(国家公務員退職手当法 第3条〜第5条・第6条の4)。公表されている支給率は調整率(83.7/100)を乗じた後の率なので、さらに調整率を掛けません。定年退職は勤続35年以上で上限の47.709ヶ月分、自己都合は勤続35年で39.7575ヶ月分です(平成30年(2018年)1月1日以降の退職)。
国家公務員と地方公務員の退職金の違いは?
国家公務員は国家公務員退職手当法が直接適用されます。地方公務員は各自治体の条例が適用されますが、多くは国の基準に準拠しています。給料表・調整額などは自治体によって異なる場合があります。
公務員が自己都合で辞めると退職金はどうなる?
定年退職より支給率が低くなります。ただし令和5年4月1日以降、当分の間は、引上げ前の定年(60歳)に達した日以後に、その人の非違によらず退職した場合は、自己都合でも「定年退職」とみなして計算します(内閣人事局)。60歳前の自己都合では、勤続35年の場合、定年退職の47.709ヶ月分に対し自己都合は39.7575ヶ月分で、16.7%低い水準です。勤続10年以下はさらに低く、勤続10年の自己都合は5.022ヶ月分です。なお退職手当は勤続6ヶ月以上から支給対象となります。
地方公務員の退職金も同じ計算方法ですか?
基本的な計算構造は国の基準に準じますが、支給率や上乗せは各自治体の条例によって若干異なります。詳細は所属する自治体の人事・給与担当部署にご確認ください。
公務員の退職金にも税金がかかりますか?
民間と同じ退職所得として所得税・住民税が課税されます。退職所得控除(勤続年数×40万円等)が適用されるため、長期勤続者の実質税負担は軽くなります。勤続35年の場合の控除額は1,850万円です。ただし公務員は税法上の「役員等」にあたるため、勤続5年以下で受け取る退職手当は「特定役員退職手当等」となり、控除後の額を2分の1にしません(国税庁 No.2737)。
公務員の定年は何歳ですか?(2026年度)
結論:2026年度の国家公務員の定年は62歳です(2025〜2026年度)。2023年度から2年ごとに1歳ずつ引き上げられ、2031年度に65歳になります。2027年度からは63歳です。医師など一部の職は別の年齢で、地方公務員の定年は国の定年を基準に各自治体の条例で定めます(国家公務員法 附則第8条)。
定年延長で退職金はどう変わりますか?
結論:定年退職の支給率は勤続35年で上限(47.709月分)に達するため、60歳を過ぎて勤めて支給率が上がるのは、勤続35年に届いていない人だけです。また60歳に達した日後の最初の4月1日から、俸給月額は原則として7割水準になります(一部の職員を除く)。この減額で退職手当が下がりすぎないよう「ピーク時特例」があり、基本額は「減額前の俸給月額×減額日の前日までの勤続期間に応じた支給率+退職日の俸給月額×(退職日までの勤続期間に応じた支給率-減額日の前日までの勤続期間に応じた支給率)」で計算します。60歳時点の俸給を全期間に使うわけではありません。役職定年(管理監督職勤務上限年齢制)は、管理監督職の職員を60歳(一部の職は62歳・63歳)に達した日後の最初の4月1日までに管理監督職以外の官職へ降任等する、7割措置とは別の制度で、降任による減額もこの特例の対象です(国家公務員退職手当法 第5条の2)。詳細は定年65歳退職シミュレーションをご覧ください。
公務員とiDeCoの10年ルールとは何ですか?
結論:退職手当を受け取る年の前年以前9年内に、2026年1月1日以後に受け取ったiDeCo・企業型DCの一時金があると、勤続期間と加入期間が重なる部分の退職所得控除が差し引かれます(改正前は前年以前4年内)。つまりiDeCo一時金を受け取ってから10年以上あけて退職手当を受け取れば、この調整はありません。逆に退職手当を先に受け取り、その翌年から19年以内にiDeCo一時金を受け取る場合も重なる部分が調整されます(2022年4月以後に受け取る一時金から)。同じ年に受け取る場合は収入を合算し、重なる期間を二重に数えずに控除を計算します。先に受け取った一時金の額が、その一時金の勤続期間(iDeCoは加入期間)で計算した退職所得控除額に満たない場合は、加入期間全体ではなく、受け取った額から逆算した年数(800万円以下は額÷40万円、800万円超は(額−800万円)÷70万円+20。1年未満切捨て)だけ勤めていたものとみなして、その期間の初日から重なりを数えます(国税庁 No.2732)。例えば加入期間20年のiDeCo一時金400万円は控除額800万円に満たないため、加入期間の初日から10年間だけを勤続期間とみなして重なりを数えます。
勧奨退職の退職金はいくらですか?
勧奨退職(応募認定退職1号)の支給率は、早見表では定年と同じ列です。勤続35年なら定年と同じ47.709ヶ月分で、自己都合の39.7575ヶ月分より高くなります。
公務員の退職金の平均はいくらですか?
結論:令和5年度に退職した国家公務員(常勤職員)の平均は、定年退職で約2,147万円、自己都合退職で約304万円、自己都合やその他を含む全体で約911万円です(内閣人事局「退職手当の支給状況」)。地方公務員の平均は自治体・職種ごとに違うため、所属自治体が公表している資料で確認してください。
iDeCo10年ルール(2026年改正)と公務員退職金の最適な受け取り順は?
結論:一律の正解はありません。調整を避ける形は、①iDeCo一時金を受け取ってから10年以上あけて退職手当を受け取る、②iDeCoを年金(分割)で受け取る(公的年金等の雑所得になり、この重複調整の対象になりません。ただし公的年金等控除は老齢年金などと合算して1つです)のどちらかです。退職手当を先に受け取る場合は、その翌年から19年以内にiDeCo一時金を受け取ると調整されますが、iDeCoの受給開始は75歳までなので、60代で退職手当を受け取った人が20年以上あけることはできません。調整されるのは勤続期間と加入期間が重なる部分だけ(先の一時金が控除額に満たない場合は、受け取った額から逆算した年数だけで重なりを数えます)なので、まず重なる年数を確かめ、受け取りの5年以上前を目安に税理士やFPに相談してください。
調整額はどのように計算しますか?
在職期間中の各月について、役職区分(第1〜11号)ごとの調整月額を算出し、金額が多い順に60月分を合計した額が調整額です(国家公務員退職手当法第6条の4)。第1号(指定職6号俸以上)の調整月額が最高で95,400円となります。勤続9年以下の自己都合退職者には調整額が支給されません。
早期退職募集制度(公務員)を使うとどれだけ得ですか?
結論:引上げ前の定年が60歳の一般の職員で、勤続20年以上、応募認定を受けて45歳以上60歳に達する日前までに退職(引上げ前の定年60歳から15年以内。附則第16項で「定年」を60歳と読みます。いまの定年は62歳)の要件を満たす国家公務員は「定年前早期退職者の特例」の対象となり、退職手当の基本額を計算する俸給月額に割増が加算されます。割増は60歳までの残年数1年につき3%(残年数1年でも3%・指定職など俸給の高い職員は低い割合か対象外)です。例えば50歳で退職すると60歳まで10年なので+30%となり、俸給40万円が52万円相当で計算されます(国家公務員退職手当法 第5条の3・附則第16項、同法施行令 第5条の3)。地方公務員は各自治体の条例によります。
退職金にかかる所得税・住民税の計算方法は?
退職金は退職所得として課税されます。退職所得控除(勤続20年以下:40万円×年数(80万円に満たない場合は80万円)、20年超:800万円+70万円×超過年数)を差し引いた額の1/2が課税退職所得(1,000円未満切捨て)となり、そこに累進税率(5〜45%)を適用し、復興特別所得税(2027〜2047年分は防衛特別所得税と合わせて)を含めて102.1%にします(1円未満切捨て)。ただし公務員は税法上の「役員等」にあたるため、勤続5年以下で受け取る退職手当は「特定役員退職手当等」となり、控除後の額を2分の1にしません(国税庁 No.2737)。住民税は課税退職所得の10%(市町村民税6%・道府県民税4%。それぞれ100円未満切捨て)です。勤続35年の場合、控除額は1,850万円です。退職金が1,850万円以下なら税金はかかりません。2,000万円でも課税対象は差額150万円の2分の1=75万円です(国税庁 No.1420・No.2732)。
公務員退職金は確定拠出年金にできますか?iDeCo併用は?
公務員の退職手当(退職金)は確定拠出年金とは別の制度です。ただし公務員はiDeCoに加入でき、公務員の上限は月2.0万円。2026年12月分の掛金から共済掛金相当額との合算で月6.2万円までに引き上げ予定。公務員は企業型DCの対象ではなく、退職手当のほかに共済組合の年金払い退職給付があり、自分で上乗せできるのはiDeCoです。退職手当・年金払い退職給付・iDeCoの受け取り方をあわせて考えてください。
警察官・教員の退職金は一般公務員と違いますか?
計算の仕組みは同じですが、基礎になる俸給(給料)の表が異なります。都道府県警察の警察官(警視正以上を除く)や公立学校の教員は地方公務員なので、所属する都道府県・市町村の給料表(公安職給料表・教育職給料表など)と退職手当条例によります。国の公安職俸給表(一)は警察庁の警察官・皇宮護衛官・刑務所等の職員など、教育職俸給表(一)は大学に準ずる国の教育施設の職員などに適用される国家公務員の表です。行政職より給料水準が高い場合は、退職手当も大きくなります。詳細は警察官退職金計算・教員退職金計算をご覧ください。
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本ツールは国家公務員退職手当法の支給率を参考にした概算計算です。地方公務員は各自治体条例により異なります。iDeCo10年ルールの適用は個別の受け取り状況により変わります。調整額区分表の月額は公開資料を参考にした目安値であり、実際の金額は所属機関の給与規定によります。実際の退職手当は所属機関の人事・給与担当部署にご確認ください。
公務員の退職金とiDeCo(個人型確定拠出年金)の関係は?
結論:退職手当を受け取る年の前年以前9年内に、2026年1月1日以後に受け取ったiDeCo・企業型DCの一時金があると、勤続期間と加入期間が重なる部分の退職所得控除が差し引かれます(改正前は前年以前4年内)。つまりiDeCo一時金を受け取ってから10年以上あけて退職手当を受け取れば、この調整はありません。逆に退職手当を先に受け取り、その翌年から19年以内にiDeCo一時金を受け取る場合も重なる部分が調整されます(2022年4月以後に受け取る一時金から)。同じ年に受け取る場合は収入を合算し、重なる期間を二重に数えずに控除を計算します。先に受け取った一時金の額が、その一時金の勤続期間(iDeCoは加入期間)で計算した退職所得控除額に満たない場合は、加入期間全体ではなく、受け取った額から逆算した年数(800万円以下は額÷40万円、800万円超は(額−800万円)÷70万円+20。1年未満切捨て)だけ勤めていたものとみなして、その期間の初日から重なりを数えます(国税庁 No.2732)。例えば加入期間20年のiDeCo一時金400万円は控除額800万円に満たないため、加入期間の初日から10年間だけを勤続期間とみなして重なりを数えます。
地方公務員の退職金も国の基準と同じですか?
結論:地方公務員の退職手当は各自治体の条例で定めます。多くは国の基準(国家公務員退職手当法)に準拠していますが、給料表・調整額・早期退職の制度などは自治体ごとに異なります。詳細は所属する自治体の人事担当部署にご確認ください。
公務員の勧奨退職(早期退職)とは何ですか?
結論:定年前に退職する職員を組織的に募集する制度で、応募して認定されると(応募認定退職1号)、支給率は早見表で定年と同じ列が適用されます。自己都合退職より支給率が高く、さらに「定年前早期退職特例措置」で俸給月額が割増される場合があります。制度の有無・条件は人事担当部署に確認してください。
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