このツールで扱わないこと
- 繰り上げ返済の手数料、住宅ローン控除への影響(控除額の減り方や、返済期間が10年未満になって控除を受けられなくなる場合の判定)
- ボーナス併用返済、元金均等返済、固定期間が終わった後の金利の見直し、返済日の日割り計算
- 複数回の繰り上げ返済、団体信用生命保険・保証料の戻り、金融機関ごとの端数処理
- 繰り上げ返済と運用(NISAなど)のどちらが有利かの比較(繰り上げ返済とNISAの比較で計算できます)
繰り上げ返済の計算式と2種類の方式
繰り上げ返済とは、通常の返済とは別に元本の一部を早期返済することです。元本が減ると以降の利息計算の基準が下がるため、利息削減効果が生まれます。
繰り上げ後の残高を求める
計算式:繰り上げ後の残高 = 現在の残高 - 繰り上げ返済額
繰り上げ後の残高 = 現在の残高 - 繰り上げ返済額
返済額軽減型の月々返済額を求める
計算式:月々返済額 = 繰り上げ後の残高 × r × (1+r)^n ÷ ((1+r)^n - 1)(r=年率÷12、n=残りの返済月数。円未満切り上げ)
月々返済額 = 繰り上げ後の残高 × r × (1+r)^n ÷ ((1+r)^n - 1)
期間短縮型の返済回数と利息を求める
元の月々返済額のまま、毎月「残高×年率÷12」の利息を払い、残りで元金を減らして完済までの回数と利息を数えます(最終回は残りの元利金)。
利息削減額 = 繰り上げなしの利息総額 - 繰り上げ後の利息総額
期間短縮型と返済額軽減型の違い(一覧表)
| 比較項目 | 期間短縮型 | 返済額軽減型 |
|---|---|---|
| 返済期間 | 短縮される | 変わらない |
| 月々返済額 | 変わらない | 減る |
| 利息削減効果 | 一般に大きい(金利・繰り上げ額が正のとき) | 一般に小さい |
| 毎月の家計負担 | 変わらない | 即座に軽減 |
| おすすめの人 | 利息を最大限減らしたい | 収入不安・育休・転職が心配 |
使い方(3ステップ)
- 現在のローン情報を入力:ローン残高(万円)・約定金利(年率%)・残返済期間(年と月)を入力します。
- 繰り上げ返済額を入力:元本に充当する金額(万円)を入力します。残高を超える金額は入力できません。
- 比較表で効果を確認:期間短縮型・返済額軽減型の利息削減額・短縮月数・新月々返済額を比較表で確認します。
よくある質問
繰り上げ返済の期間短縮型と返済額軽減型はどちらがお得ですか?
結論:金利と繰り上げ返済額がどちらも正なら、一般に利息削減効果は期間短縮型の方が大きくなります(金利0%や繰り上げ額0円では同額)。期間短縮型は月々の返済額を変えずに期間を縮めるため、その後に発生するはずの利息がなくなります。毎月の負担を減らしたい場合は返済額軽減型が向いています。
住宅ローン控除との兼ね合いで繰り上げ返済は不利ですか?
結論:住宅ローン控除は年末のローン残高をもとに計算するので、繰り上げ返済で年末残高が減ると控除額が減る場合があります。借入限度額や税額の上限により、残高が減っても控除額が変わらない場合もあります。さらに、繰り上げ返済で返済期間が10年未満になると、その年以後は控除を受けられなくなります(国税庁 No.1225)。この10年は、当初の契約で定められた最初に返済した月から、短くなった返済期間の最終の返済月までの期間で判定するため(国税庁 質疑応答事例「繰上返済等をした場合の償還期間」・措置法通達41-19)、残りの期間だけでは決まりません。このツールは控除への影響を計算しません。
繰り上げ返済はいつ行うのが効果的ですか?
結論:同じ金額なら、早い時期に行うほど利息削減効果は大きくなります。元利均等返済では、初期ほど毎月の返済に占める利息の割合が高いためです。実施時期は、利息の削減・税の控除・手数料・手元資金を合わせて判断してください。
繰り上げ返済に手数料はかかりますか?
結論:金融機関や手続き方法によって異なります。手数料が利息削減効果を上回る場合はメリットが薄れるため、契約している金融機関の最新の条件を確認してください。このツールは手数料を含めません。
変動金利の場合も繰り上げ返済は有効ですか?
結論:変動金利の場合、元本を早く減らすと、将来金利が上がったときの利息の増え方を抑えられます。本ツールでは現在の金利で固定して計算するため、将来の金利変動は反映されません。
繰り上げ返済の最低金額はいくらですか?
結論:金融機関や手続き方法によって異なります。契約している金融機関の最新の条件(最低金額・手数料・受付期限)を事前にご確認ください。
関連ツール
本ツールは元利均等返済方式による概算値です。実際の繰り上げ返済効果はローン契約の条件・手数料・端数処理・住宅ローン控除への影響等により異なります。繰り上げ返済を行う前に金融機関または専門家にご相談ください。