解雇予告手当計算ツール(無料)
突然のクビ・即日解雇で受け取れる「解雇予告手当」を自動計算。労働基準法第20条の30日ルールに基づき、平均賃金と予告日数から支給額を即時算出します。
労働基準法第12条第1項第1号の最低保障は、賃金が労働した日・時間や出来高払制で決まっている場合だけ適用されます。正社員・パート・アルバイトという呼び方では決まりません。月給部分と日給・時給部分を併給する人は、このツールでは計算できません(下の「このツールで扱わないこと」を参照)。
原則として、解雇を通告した日以前3ヶ月間の総支給額(給与明細3枚分が目安)。残業代・通勤手当は含みます。雇入れ後3ヶ月未満の人は、雇入れ後の期間の賃金と暦日数を入れます(第12条第6項)。
賞与(3ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金)と臨時に支払われた賃金は含めません(第12条第4項)。
賃金締切日がある場合は、直前の賃金締切日から3ヶ月さかのぼります(第12条第2項)。
例: 2月〜4月 = 28+31+30 = 89日。土日・祝日も含む暦日数です。3ヶ月は最長92日です。
予告した日の翌日から解雇日までの日数(整数)。即日解雇の場合は0。30日以上であれば手当は発生しません。
例 直近3ヶ月の賃金合計90万円・暦日数92日・月給など期間で定める賃金・予告0日(即日解雇)の場合 入力を変えると、あなたの条件の結果に変わります。
本則:¥9,782.60/日(賃金の総額 ÷ 暦日数、銭未満切捨て)。期間で定められた賃金なので最低保障はありません。
解雇予告手当の計算式(労働基準法第20条)
解雇予告手当は労働基準法第20条に基づく法定の権利です。正社員・パート・アルバイトを問わず、要件を満たすすべての労働者に適用されます。
e-Gov法令検索「労働基準法」(第12条 平均賃金・第20条 解雇の予告・第115条 時効)平均賃金を求める(銭未満切捨て)
計算式:平均賃金 = 直近3ヶ月の賃金合計 ÷ 直近3ヶ月の暦日数(銭未満を切り捨て)
900,000円 ÷ 92日 = 9,782.60円/日
最低保障を求める(日給・時給・出来高払制の場合)
計算式:最低保障 = 直近3ヶ月の賃金合計 ÷ その期間中に労働した日数 × 60%(銭未満を切り捨て)
最低保障 = 312,000 ÷ 39 × 60% = 4,800.00円/日
手当発生日数を求める
計算式:手当発生日数 = max(0, 30 − 解雇予告日数)
手当発生日数 = max(0, 30 − 解雇予告日数)
解雇予告手当を求める(最終額の端数処理)
計算式:解雇予告手当 = 平均賃金 × 手当発生日数。最終額の50銭未満は切捨て、50銭以上は切上げ
502,500円÷92日=5,461.95円/日、不足25日分=136,548.75円 → 最終額の50銭以上は切り上げて136,549円
本則と最低保障の高い方を採る
計算式:平均賃金 = max(本則, 最低保障)
本則 9,782.60円/日 と 最低保障を比べて高い方
解雇予告ルールまとめ
| 解雇予告日数 | 手当支払い | 内容 |
|---|---|---|
| 0日(即日解雇) | 30日分必要 | 平均賃金 × 30日 |
| 10日前予告 | 20日分必要 | 平均賃金 × 20日 |
| 20日前予告 | 10日分必要 | 平均賃金 × 10日 |
| 30日以上前予告 | 不要 | 30日前の予告あり:予告手当は不要。解雇自体の有効性は別に判断します。 |
使い方(3ステップ)
- 賃金の定め方を選ぶ:全員に「直近3ヶ月の賃金合計」と「その期間の暦日数」を入力してもらいます。日給・時給・出来高払制の方は「その期間中に労働した日数」も入力すると、最低保障と比べて高い方が採用されます。
- 解雇予告日数を入力:即日解雇なら0日、10日前に通告されたなら10と入力します。
- 受け取れる手当を確認:平均賃金・手当日数・合計支給額が表示されます。会社に未払いがある場合は請求できます。
整理解雇の4要件(4要素)
いわゆる「リストラ(整理解雇)」が有効かどうかは、以下の4つの要素を、個別の事情に照らして判断します。整理解雇の有効性は、人員削減の必要性、解雇回避努力、人選の合理性、手続の妥当性などを、個別の事情に照らして判断します。解決金の額や解決までの期間は事案によって異なり、一律の相場はありません。
| 要素 | 内容・判断ポイント |
|---|---|
| ① 人員削減の必要性 | 経営上の理由(赤字・事業縮小等)が客観的に存在するか。単なるコスト削減目的は認められにくい。 |
| ② 解雇回避努力 | 希望退職の募集・配置転換・出向・役員報酬削減・残業規制など解雇以外の手段を尽くしたか。 |
| ③ 人選の合理性 | 解雇対象者の選定基準が客観的・合理的か。組合活動・産休・育休を理由とした選定は無効。 |
| ④ 手続きの妥当性 | 労働者・労働組合への説明・協議・理解を得る努力をしたか。一方的な通告のみは無効となる可能性がある。 |
不当解雇の判定基準(労働契約法第16条)
解雇が有効となるには「客観的に合理的な理由」と「社会通念上の相当性」の両方が必要です。
- 「能力不足」だが具体的な指導・教育の記録がない
- 「経営悪化」だが黒字経営・他の採用は継続している
- 妊娠・育児休業・組合活動を理由とする解雇
- 整理解雇で解雇回避努力(希望退職募集等)をしていない
- 就業規則に解雇事由の記載がない、または該当しない
- 試用期間中の解雇でも合理的理由のない場合
- 地位確認・復職請求:解雇無効として職場復帰を求める
- 未払い賃金の請求:解雇期間中の賃金(バックペイ)
- 解決金の交渉:復職せずに金銭で解決する方法もあります(額は事案により異なります)
- 解雇予告手当の請求:30日前予告がない場合は別途請求可
よくある質問
解雇予告手当とは何ですか?
結論:使用者が30日前の予告なく(または30日未満の予告で)労働者を解雇する際に支払わなければならない法定の手当です。「30日 − 実際の予告日数」分の平均賃金が支払われます。
平均賃金はどう計算しますか?
結論:「算定すべき事由の発生した日以前3ヶ月間の賃金の総額 ÷ その期間の総日数(暦日数)」です(労働基準法第12条第1項)。解雇予告手当では、解雇を通告した日以前の3ヶ月間で数えます。雇入れ後3ヶ月未満の人は雇入れ後の期間で計算します。賃金が日給・時給・出来高払制で定められている場合は「賃金の総額 ÷ その期間中に労働した日数 × 60%」という最低保障があり、高い方が平均賃金になります。分母は労働した日数で、暦日数でも週所定労働時間から出した日数でもありません。
平均賃金は銭(0.01円)未満を切り捨てます。予告手当は、その平均賃金に不足日数を掛け、最終額の50銭未満を切り捨て、50銭以上を切り上げて円にします。例:900,000円÷92日=9,782.60円/日(銭未満切捨て)、30日分=293,478円。502,500円÷92日=5,461.95円/日、不足25日分=136,548.75円 → 最終額の50銭以上は切り上げて136,549円。
本ツールの最低保障の計算は、月給等だけ、または日給・時給・出来高払等だけで賃金が決まっている人が対象です。月給部分と日給・時給部分を併給する場合は、部分ごとの法定計算が必要なため対象外です。
賃金の総額に算入しないもの(第12条第4項):臨時に支払われた賃金/三箇月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)/通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属しないもの。賞与を3ヶ月の合計に足さないでください。
期間と賃金から控除するもの(第12条第3項):業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間/産前産後の女性が第65条の規定によって休業した期間/使用者の責めに帰すべき事由によって休業した期間/育児休業・介護休業をした期間/試みの使用期間。
厚労省・神奈川労働局「平均賃金について」解雇予告手当はいつまでに支払われる?
結論:即日解雇の場合は解雇の申渡しと同時に支払います。予告期間を短縮して解雇する場合は、遅くとも解雇の日までに不足日数分を支払います。
未払いの場合の請求期限は、次の「時効は何年?」を確認してください。
解雇予告手当に税金はかかる?
結論:解雇予告手当は退職所得です。国税庁は「退職所得とされる退職手当等に該当します」としています(措法29の4、所基通30-5)。非課税ではありません。解雇予告手当は退職所得です。一般の退職所得は、勤続年数に応じた退職所得控除を引いた残りの2分の1が課税対象ですが、特定役員退職手当等や短期退職手当等には例外があり、退職所得の受給に関する申告書を出さない場合の源泉徴収も別扱いです。控除などにより税額が0になる場合もあります。給与所得として源泉徴収されていたら扱いが違う可能性があるため、勤務先に「退職所得の受給に関する申告書」の扱いを確認してください。
国税庁 No.2736「解雇予告手当や未払賃金立替払制度に基づき国が弁済する未払賃金を受け取ったとき(退職所得)」解雇予告が不要なケースはある?
結論:予告が不要になるのは、天災事変その他やむを得ない事由で事業の継続が不可能になった場合と、労働者の責に帰すべき事由に基づいて解雇する場合の2つです。どちらも労働基準監督署長の認定が必要で、「懲戒解雇」という名称だけで予告手当が不要になるわけではありません。なお、懲戒解雇として認定を受けても、解雇自体が不当と判断された場合は解雇が無効になります。試用期間中の解雇は、雇入れから14日以内なら予告不要ですが、15日目以降は予告または予告手当が必要です。
整理解雇の4要件とは何ですか?
結論:①人員削減の必要性、②解雇回避努力、③人選の合理性、④手続の妥当性の4つが問われます。整理解雇の有効性は、人員削減の必要性、解雇回避努力、人選の合理性、手続の妥当性などを、個別の事情に照らして判断します。解決金の額や解決までの期間は事案によって異なり、一律の相場はありません。
解雇が不当だと感じたらどこに相談すれば?
結論:労働基準監督署、都道府県労働局の総合労働相談コーナー、弁護士への相談が主な窓口です。弁護士の相談料・着手金・報酬は事務所ごとに条件が異なるため、事前に確認してください。不当解雇の場合は、交渉・労働審判・訴訟などの選択肢があります。解決までの期間は事案により異なります。
解雇予告手当の時効は何年?
結論:解雇予告手当の請求期限を、未払賃金の3年時効と同一視していません。適用される時効・起算点は個別に確認してください(労基法第114条の付加金の請求期間とも別の問題です)。内容証明等による催告は、原則として6か月間、時効の完成が猶予されるだけで、それだけで時効が更新されるわけではありません(民法第150条)。期間内に必要な法的手続を確認してください。一般の未払賃金には労基法第115条の消滅時効(2020年4月1日以後に支払期日が到来する賃金は原則5年・当分の間は3年)がありますが、解雇予告手当にそのまま当てはまるかは確認できていません。時効が迫っている場合は、早めに弁護士または労働基準監督署に相談してください。
解雇予告手当と退職金は別ですか?
結論:まったく別の権利です。解雇予告手当は法律上当然発生する権利(労基法第20条)、退職金は就業規則・労働契約に定めがある場合にだけ発生する権利です。税の扱いはどちらも退職所得で、同じ年に受け取ればまとめて退職所得控除を計算します。どちらも未払いがあれば別々に請求できます。
パート・アルバイトにも解雇予告手当は支払われますか?
結論:支払われます。ただし以下は予告不要の例外となります:①日々雇用(日雇い)で雇用後1ヶ月以内、②2ヶ月以内の期間を定めた契約でその期間内、③季節的業務で4ヶ月以内の契約。これらの例外を除けば、パート・アルバイトもすべて対象です。
解雇予告手当が払われなかった場合はどうすれば?
結論:①内容証明郵便で書面請求、②労働基準監督署への申告(解雇予告手当の未払いは労基法違反)、③弁護士による交渉・労働審判・訴訟の3段階で対応できます。会社が応じない場合は弁護士への相談が最も確実です。
平均賃金の計算方法を教えてください
結論:平均賃金は、算定すべき事由が発生した日(解雇予告手当では、解雇を通告した日)以前3か月間の賃金の総額を、その期間の総日数(暦日数)で割ります。雇入れ後3か月未満の人は雇入れ後の期間で計算します(労働基準法第12条)。例:900,000円÷92日=9,782.60円/日(銭未満切捨て)、30日分=293,478円。賃金が日給・時給・出来高払制で定められている場合は「賃金の総額 ÷ その期間中に労働した日数 × 60%」という最低保障と比べ、高い方が適用されます。本ツールの最低保障の計算は、月給等だけ、または日給・時給・出来高払等だけで賃金が決まっている人が対象です。月給部分と日給・時給部分を併給する場合は、部分ごとの法定計算が必要なため対象外です。残業代・通勤手当は3ヶ月合計に含めますが、賞与(3ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金)と臨時に支払われた賃金は含めません。平均賃金は銭(0.01円)未満を切り捨てます。予告手当は、その平均賃金に不足日数を掛け、最終額の50銭未満を切り捨て、50銭以上を切り上げて円にします。例:502,500円÷92日=5,461.95円/日、不足25日分=136,548.75円 → 最終額の50銭以上は切り上げて136,549円。
解雇予告手当はいつ支払われますか?
結論:即日解雇の場合は解雇の申渡しと同時に支払います。予告期間を短縮して解雇する場合は、遅くとも解雇の日までに不足日数分を支払います。根拠は労基法第20条です。解雇予告手当の請求期限を、未払賃金の3年時効と同一視していません。適用される時効・起算点は個別に確認してください(労基法第114条の付加金の請求期間とも別の問題です)。内容証明等による催告は、原則として6か月間、時効の完成が猶予されるだけで、それだけで時効が更新されるわけではありません(民法第150条)。期間内に必要な法的手続を確認してください。会社が支払わない場合は労働基準監督署への申告または弁護士による請求が有効です。
突然のクビが不当解雇かどうかはどう判断しますか?
結論:解雇が有効となるには「客観的に合理的な理由」と「社会通念上の相当性」の両方が必要です(労働契約法第16条)。「能力不足」「性格が合わない」「経営悪化」という理由だけでは不当解雇となるケースが多く、裁判所は解雇の有効性を厳格に判断します。不当解雇と認められた場合は解雇無効・地位確認・未払い賃金の請求が可能です。まず労働局や弁護士などの相談窓口で判断材料を集めることをお勧めします(料金条件は窓口ごとに確認してください)。
解雇された場合の相談窓口はどこですか?
結論:①労働基準監督署、②都道府県労働局の総合労働相談コーナー(あっせんの申請もできます)、③弁護士への法律相談があります。弁護士の相談料・着手金・報酬は事務所ごとに条件が異なるため、事前に確認してください。解雇予告手当の未払いや不当解雇の場合は、交渉・労働審判・訴訟などの選択肢があります。解決までの期間は事案により異なります。
Excelで計算したい方へ
解雇予告手当のエクセル計算式(コピペ使用可)も掲載しています。給与計算担当者の方にもご活用ください。
関連ツール
本ツールは概算値です。実際の解雇予告手当額は就業規則・労働契約・個別事情により異なります。解雇の有効性・手当の請求については社会保険労務士または弁護士にご相談ください。
このツールで扱わないこと
- 月給部分と日給・時給部分を併給する場合の最低保障は計算しません(部分ごとの法定計算が必要です)。
- 解雇が有効かどうか、予告除外の認定(天災等・労働者の責に帰すべき事由)の可否は判定しません。
- 手当にかかる所得税・住民税、解雇予告手当の請求期限(時効)は計算・判定しません。
- 平均賃金の算定期間から除く期間(休業期間など)の調整は、賃金と暦日数を自分で控除して入力してください。