このページでわかること
- ✅ 月額賃金 ÷ 1か月平均所定労働時間で基礎賃金(時給換算)を自動算出
- ✅ 法定時間外1.25・深夜は+0.25・法定休日1.35・月60時間超の時間外は1.50(中小企業も2023年4月〜)
- ✅ 除外できる手当(家族・通勤・住宅)の正しい扱いを解説
- ✅ 同じ条件が36か月続いた場合の概算額を表示(実際の未払い額・時効は判定しません)
- ✅ 固定残業代の内訳の逆算・基本給から計算・超過分の追加額(上のタブ)
- ✅ 親ツール・1分単位・基本給版・公務員版へのナビ
月給から残業代を計算(基礎賃金の出し方と手当の除外)
月額賃金と残業時間を入力するだけで残業代を自動計算。基礎賃金の時給換算から、法定時間外・深夜・60時間超・法定休日を分けて計算し、同じ条件が続いた場合の年額・36か月分の概算まで出します。
こんな方向け:月給制で働いている方・残業代が正しく支払われているか確認したい方・未払い残業代を請求したい方
入力(労働基準法37条準拠)
役職手当・職務手当などを含めた月額です。家族手当・通勤手当・住宅手当などの除外賃金(支給の実態で判断)と、固定残業代は除いてください
年間所定労働時間 ÷ 12 です。その月の所定時間ではありません(就業規則・雇用契約書で確認)
1日8時間・週40時間を超えた労働。基礎賃金の ×1.25。月の合計が60時間を超えた部分は ×1.50。法定休日の労働は含めない
上の時間外のうち深夜の分。深夜の加算 +0.25 を足して合計 ×1.50 になります
所定労働時間内の深夜など。通常の賃金に +0.25 だけを加算します
×1.35(時間外手当は別に付きません)。所定休日(法定外休日)の出勤は、週40時間を超えた分が法定時間外になるため、ここには入れず上の時間外で扱ってください
深夜の加算 +0.25 を足して合計 ×1.60 になります
計算結果
内訳は個別に円未満を丸めて表示しているため、合計と1円ずれることがあります。合計は円未満を持ったまま足してから、最後に50銭以上切上げで丸めています。12か月・36か月の金額は、同じ条件が続いたと仮定した概算です。実際の未払い額、賃金の支払期日、時効は判定しません。
同じ条件が36か月続いた場合の残業代の概算は -- です(実際の未払い額ではありません)
着手金0円・成功報酬制で対応可能な弁護士事務所があります。賃金の時効は支払期日から3年(当分の間)です。
- 1日の労働時間の仕分け(どの時間が1日8時間・週40時間を超えたか)、変形労働時間制・フレックスタイム制・管理監督者・みなし労働時間制の判定。時間外・深夜・休日の時間は、ご自身で集計して入れてください
- 月給に含まれる手当の仕分け。除外できるか(家族手当・通勤手当・住宅手当などは支給の実態で決まります)は、入力前にご確認ください
- 賃金の支払期日ごとの未払い額、既に支払われた残業代との差額、時効の成否、付加金。12か月・36か月の金額は、同じ条件が続いたと仮定した概算です
- 固定残業代が割増賃金の支払いとして有効かどうか(判別できない場合は無効となり得ます)
- 残業時間の月合計の端数処理(30分未満切捨て・30分以上切上げ)。入力した時間のまま計算します
固定残業代の計算
割増賃金の基礎から除く手当(労働基準法 第37条第5項・同法施行規則 第21条: 家族手当・通勤手当・別居手当・子女教育手当・住宅手当・臨時に支払われた賃金・1か月を超える期間ごとに支払われる賃金)を入れると、1時間あたりの賃金が高く出ます。基本給の中に役職手当など割増の基礎に入る手当があるときは、その手当も基本給の側に含まれます。
年間所定労働時間 ÷ 12(労働基準法施行規則 第19条第1項第4号)。その月の所定時間ではありません
深夜(22時〜翌5時)は時間内・時間外を問わず+0.25。月60時間を超えた時間外が深夜にかかれば 25%+50%=75%増し(1.75)です。法定休日の労働は60時間に数えません。
月60時間を超えた部分は自動で ×1.50 にします(法定休日の労働は含めない)
36協定の限度との比較に使います(原則 月45時間・変形は月42時間)。
固定残業代の計算結果
円未満は、計算の途中は端数を持ち、表示する金額だけ50銭未満切捨て・50銭以上切上げで丸めています(昭和63年3月14日 基発第150号)。固定残業代が割増賃金の支払いとして有効かどうかは、この計算では判定しません。
月給制の残業代計算ステップ
STEP 1:基礎賃金(時給換算)を求める
STEP 2:残業代を計算する
時間外が深夜にかかる時間は、1.25に深夜の0.25を足して1.50、月60時間を超えた部分が深夜にかかれば1.50に深夜の0.25を足して1.75、法定休日が深夜にかかる時間は1.35に0.25を足して1.60です。
厚労省「割増賃金」(確かめよう労働条件)STEP 3:12か月分・36か月分の概算を出す
表示した月額を×12で12か月分、×36で36か月分の概算が求められます。これは同じ条件が毎月続いたと仮定した目安で、実際の未払い額ではありません。賃金の消滅時効は、2020年4月1日以後に支払期日が到来する賃金について、当分の間支払期日から3年です(労働基準法115条・厚生労働省)。時効は賃金の支払期日ごとに進むため、月ごとの未払い額と支払期日が分かるときは、それぞれで確認してください。
基礎賃金から除外できる手当
労働基準法37条5項と同法施行規則21条により、以下の7種類は基礎賃金の計算から除外できます。家族手当・通勤手当・住宅手当は、実際の事情(扶養家族の人数・通勤距離や費用・住宅に要する費用)に応じて支給している場合だけで、一律定額で支給している場合は除外できません。
※ 職務手当・役職手当・能率手当は基礎賃金に含める必要があります。会社が除外している場合は違法な可能性があります。
月60時間超の割増率(中小企業も2023年4月から)
月60時間を超える法定時間外労働は割増率50%以上(×1.50)です。大企業は2010年4月から、中小企業は2023年4月1日から適用されています。60時間に数えるのは法定時間外労働で、深夜にかかる時間外も含め、法定休日の労働時間は含めません。60時間を超えた部分が深夜にかかれば、深夜の割増を加えて75%以上です。
厚労省「月60時間超の割増賃金率引上げ(PDF)」固定残業代が残業代の支払いとして認められる条件
固定残業代(みなし残業代)が割増賃金の支払いとして認められるかについて、最高裁判所の判決は次の2点を示しています。
- 通常の労働時間の賃金に当たる部分と、割増賃金に当たる部分とを判別できること。最高裁 令和2年3月30日 第一小法廷判決(国際自動車事件)は、「通常の労働時間の賃金に当たる部分と同条の定める割増賃金に当たる部分とを判別することができることが必要」としています。判決文(裁判所)
- その手当が、時間外労働などの対価として支払われていること。最高裁 平成30年7月19日 第一小法廷判決(日本ケミカル事件)は、手当が時間外労働等に対する対価として支払われるものとされているかを、「雇用契約に係る契約書等の記載内容のほか、具体的事案に応じ、使用者の労働者に対する当該手当や割増賃金に関する説明の内容、労働者の実際の労働時間等の勤務状況などの事情を考慮して判断すべき」としています。判決文(裁判所)
日本ケミカル事件は、何時間分かを労働者に伝えていることなどを必須の条件とはしませんでした。固定残業時間が書かれていないことだけで、すぐに無効になるとは言えません。一方、求人・募集の段階では、厚生労働省の指針により、①固定残業代を除いた基本給の額 ②固定残業代の時間数と金額などの計算方法 ③固定残業時間を超えた分の割増賃金を追加で支払うこと、の3つを示すよう求められています。 厚労省ほか リーフレット「固定残業代を採用する場合の明示」(PDF)
このページの計算は、固定残業代が有効に支払われていることを前提にした目安で、「あなたの会社の固定残業代が有効かどうか」は判断しません。月給の残業代の出し方や相談の目安も参考にしてください。
固定残業時間が長すぎる場合
36協定で延長できる時間の限度は、原則 月45時間・年360時間、対象期間が3か月を超える1年単位の変形労働時間制では月42時間・年320時間です(労働基準法 第36条第4項)。固定残業時間をこの限度を超えて設定している場合は注意が必要です。違法かどうかは、雇用契約の内容や運用によるため、このページでは断定しません。 e-Gov法令検索「労働基準法」第36条
残業時間と残業代の端数処理
昭和63年3月14日 基発第150号は、次の処理を労働基準法違反として扱わない方法としています(愛知労働局の掲載資料)。
- 1か月における時間外労働・休日労働・深夜業それぞれの時間数の合計に1時間未満の端数がある場合に、30分未満の端数を切り捨て、それ以上を1時間に切り上げる。
- 1時間あたりの賃金額・割増賃金額に円未満の端数が生じた場合、50銭未満を切り捨て、それ以上を1円に切り上げる。1か月の割増賃金の総額に1円未満の端数が生じた場合も同様。
認められているのは月の合計に対する処理だけです。毎日の残業時間を15分単位で切り捨てるような処理は認められていません。1分単位の計算で確認できます。このツールは、時間の端数処理をせず、入力した時間のまま計算します。
よくある質問
月給から残業代を計算するには?
結論:まず基礎賃金(時給換算)=月額賃金 ÷ 1か月平均所定労働時間を求めます。次に、法定時間外は ×1.25(月60時間を超える部分は ×1.50)、深夜(22時〜翌5時)は通常の賃金に ×0.25 を加算、法定休日の労働は ×1.35 で計算します。時間外が深夜にかかれば ×1.50、法定休日が深夜にかかれば ×1.60 です。
月給の所定労働時間は何時間で計算すればいいですか?
結論:1年間における1か月平均所定労働時間数(年間所定労働時間 ÷ 12)を使います。その月の所定時間ではありません。例えば年間の所定労働日数が240日で1日8時間なら、240 × 8 ÷ 12 = 160時間です。就業規則・雇用契約書の記載で確認してください。
月給に含まれる手当は基礎賃金に含めますか?
結論:家族手当・通勤手当・別居手当・子女教育手当・住宅手当・臨時に支払われた賃金・1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)の7種類は、基礎賃金から除外することができます(労働基準法37条5項、同法施行規則21条)。ただし、家族手当・通勤手当・住宅手当は、扶養家族の人数・通勤距離や費用・住宅に要する費用に応じて支給している場合に限られ、名称が同じでも一律定額で支給している場合は除外できません。職務手当・役職手当・能率手当などそれ以外の賃金は含めます。このツールの「月額賃金」欄には、これらを含めた額を入れてください。
深夜残業の割増はどう計算しますか?
結論:深夜(22時〜翌5時)の労働には、時間内・時間外を問わず通常の賃金に25%以上を加算します。法定時間外と重なれば合計50%以上(×1.50)、法定休日と重なれば合計60%以上(×1.60)です。このツールは、法定時間外のうち深夜の時間を別の欄に入れる形にして、深夜分を二重に数えないようにしています。
固定残業代(みなし残業)がある場合の計算は?
結論:実際の残業代から固定残業代を差し引いた差額が追加請求分。固定残業代の設定時間を超えた実際の残業時間に対して、差額を請求できます。固定残業代のうち割増賃金に当たる部分を判別できない場合などは、残業代の支払いとして認められず、別に残業代が必要になることもあります。
月60時間超の残業がある場合の計算方法は?
結論:月の法定時間外労働が60時間を超えた部分は割増率50%以上(×1.50)です。大企業は2010年4月から、中小企業は2023年4月1日から適用されています。60時間の判定には、深夜にかかる時間外も含め、法定休日の労働時間は含めません。このツールは法定時間外の合計が60時間を超えると、超えた分に ×0.25 を自動で追加します。
厚労省PDF「月60時間超の割増賃金率引上げ」未払い残業代の時効は何年ですか?
結論:2020年4月1日以後に支払期日が到来する賃金は、当分の間、支払期日から3年です(2020年3月以前に支払期日が到来した分は2年)。時効が迫っているときの「催告」(内容証明郵便など)は、その時から6か月のあいだ時効の完成を猶予するだけで、時効が新しく数え直しになる更新ではありません(民法150条)。個別の事情は弁護士・労働基準監督署にご相談ください。
厚労省「賃金請求権の消滅時効」基本給20万円で固定残業代が30時間分なら、固定残業代はいくらですか?
結論:所定労働時間が月160時間・割増率1.25の仮の例では、1時間あたりの賃金1,250円×1.25×30時間=46,875円で、合計は246,875円です。これは式の確認用の仮の数字で、実際の金額は雇用契約書と賃金規程の記載によります。
固定残業代は何時間分までなら問題ありませんか?
結論:時間外労働の上限は、36協定で延長できる時間の限度として、原則 月45時間・年360時間(対象期間が3か月を超える1年単位の変形労働時間制では月42時間・年320時間)と定められています(労働基準法 第36条第4項)。固定残業時間をこの限度を超えて設定している場合は注意が必要です。違法かどうかは雇用契約の内容などによるため、このページでは断定しません。
固定残業時間を超えて働いたら、超えた分の残業代はどうなりますか?
結論:固定残業代が割増賃金の支払いとして有効な場合でも、固定残業時間を超えた分の割増賃金は追加で支払われます。上の「固定残業代」タブの「超過チェック」に、実際の残業時間と固定残業時間・固定残業代を入れると、追加で支払われるべき額の目安が出ます。
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本ツールは目安計算です。実際の残業代は就業規則・雇用契約・会社の計算方法により異なる場合があります。法的な権利確認・請求手続きは弁護士・社労士等の専門家にご相談ください。