妊活と基礎体温のガイド【排卵検査薬を始める日の計算つき】
前回の生理開始日と最近いちばん短かった周期から、排卵検査薬(LH検査薬)を始める日を計算します。保険・受診の目安も一次資料の言葉でまとめました。個人の妊娠確率は計算しません。
2026年10月15日 時点の情報
このページでわかること
- 排卵検査薬を始める日=次回の生理開始予定日の17日前(厚生労働省のガイドライン)
- 生殖補助医療の保険の条件(治療開始日43歳未満・胚移植は40歳未満6回/40〜42歳3回)
- 基礎体温と排卵検査薬でわかること・わからないこと
- 受診の目安、高額療養費の上限、葉酸のとり方
こんな方向け:排卵検査薬をいつから使えばいいか知りたい方・保険で受けられる不妊治療の条件を確認したい方
排卵検査薬を始める日の計算
生理が始まった日から次の生理が始まる前日までの日数
入れると、いまから治療を始める場合の生殖補助医療の保険の回数を表示します
計算結果
※ 検査を始める日はガイドラインの決め方で出した目安です。検査の回数・時間帯・判定は、使う製品の添付文書に従ってください。排卵の有無や時期の診断ではありません。
- 個人の妊娠確率・妊娠しやすい日の予測(入力情報だけから算出できる根拠がないため)
- 基礎体温・検査薬の結果からの排卵の有無や黄体の働きの判定
- 治療費の見積り、すでに治療を始めた人の残りの保険回数(治療開始日の年齢と使った回数で決まるため)
排卵検査薬(LH検査薬)を始める日の決め方
厚生労働省の「黄体形成ホルモンキットに係る一般用検査薬ガイドライン」(平成28年)は、添付文書に次のように書くよう定めています。
- 「ご自分の生理(月経)周期から換算して、次の生理(月経)開始予定日の17日前から検査を開始してください。」
- 「生理(月経)周期が不規則な方は最近の2~3周期の中で一番短かった周期を目安にして、次回生理(月経)開始予定日を決めてください。」
このページの計算はこのとおりです。前回の生理開始日に、いちばん短かった周期の日数を足して次回の予定日を出し、そこから17日さかのぼります。例:10月1日開始・28日周期 → 予定日10月29日 → 検査を始める日10月12日。ガイドラインの例示の表は周期21日以下〜40日を載せています。それより長い・ばらつきが大きい場合は、製品の添付文書を読み、医師や薬剤師に相談してください。検査薬の使用目的は「排卵日予測の補助」です。
厚生労働省 薬生機発0222第1号「黄体形成ホルモンキットに係る一般用検査薬ガイドラインの策定について」(PMDA掲載)基礎体温と排卵検査薬でわかること・わからないこと
基礎体温の記録は、低温の時期と高温の時期があるか、周期の長さがどう変わるかを自分で振り返る材料になります。排卵検査薬は尿中のLH(黄体形成ホルモン)を検出して、排卵日の予測を補助するものです。
どちらも、それだけで排卵の有無・黄体の働き・妊娠のしやすさを診断することはできません。このページでは「体温差が何℃以上なら正常」「検査薬で精度が何%上がる」といった数値の基準は載せていません(確認できる一次資料が見当たらないためです)。記録で気になることがあれば、記録を持って産婦人科で相談してください。
タイミング法・人工授精・体外受精と受診の目安
横浜市の「不妊症の基礎知識」は、不妊症を「妊娠を希望する健康な男女が避妊をせず夫婦生活を行っているが、一定期間(1年程度)経過しても妊娠しない場合」と説明し、なかなか妊娠しないと感じたら早めに受診や検査をするよう勧めています。
こども家庭庁の専門家解説では、医師が「それまでタイミング法を試みたことのない若い方であれば、最低でも3周期、できれば5、6周期はタイミング法を続けてみた方がいい」「40代の方であれば、すぐに人工授精をお勧めするケースが多い」と話しています。治療をいつ切り替えるかは、年齢・原因・検査の結果で医師と決めるもので、年齢だけでは決まりません。40歳以上の方、月経の異常や持病がある方、気になることがある方は、期間を待たずに相談してください。
横浜市「不妊症の基礎知識」 こども家庭庁「みんなで知ろう、不妊症不育症のこと」専門家解説不妊治療の保険適用:年齢と回数の決まり
2022年4月から、人工授精などの一般不妊治療と、体外受精・顕微授精などの生殖補助医療が保険の対象になりました。生殖補助医療は「採卵から胚移植に至るまでの一連の基本的な診療は全て保険適用」とされています(厚生労働省)。
| 治療開始日の女性の年齢 | 胚移植の保険の回数(1子ごと) |
|---|---|
| 40歳未満 | 6回まで |
| 40歳以上43歳未満 | 3回まで |
| 43歳以上 | 生殖補助医療は保険の対象外 |
回数を決めるのは治療開始日の年齢で、いまの年齢ではありません。次の子のための胚移植では、その治療開始日の年齢で同じように数えます。保険の対象になっても、先進医療など保険外の部分は自己負担が別にかかります。
高額療養費制度で1か月の自己負担には上限があり、上限は所得区分・総医療費・多数回該当などで変わります。協会けんぽの令和8年8月〜令和9年7月(70歳未満)の区分では、低所得者36,900円、標準報酬月額26万円以下61,500円、28万〜50万円は85,800円+(総医療費−286,000円)×1%などです。健康保険組合・国民健康保険では額や手続きが違うことがあるので、加入先に確認してください。
厚生労働省 令和4年度診療報酬改定 資料(生殖補助医療管理料・胚移植術) 厚生労働省「不妊治療に関する取組」 全国健康保険協会「高額な医療費を支払ったとき」葉酸のとり方
日本人の食事摂取基準(2025年版)の表の脚注には「妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性及び妊娠初期の妊婦は、胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減のために、通常の食品以外の食品に含まれる葉酸を400µg/日摂取することが望まれる」と書かれています。通常の食事に加えて、サプリメントなどからとる量です。
厚生労働省 e-ヘルスネット「葉酸とサプリメント」よくある質問(FAQ)
このページで妊娠する確率はわかりますか?
計算しません。年齢・基礎体温・排卵検査薬・性交渉の頻度などの入力だけから、その人の妊娠確率を出せる根拠がないためです。こども家庭庁の専門家解説では、不妊症ではない通常の妊よう性のある女性がタイミングを取って妊娠する確率は1回につき約20%と紹介されていますが、これは個人の確率の計算に使える係数ではありません。
妊活で基礎体温を測る意味は何ですか?
毎日の体温の記録は、低温の時期と高温の時期があるか、周期がどれくらいの長さかを自分で振り返る材料になります。ただし基礎体温の記録や排卵検査薬の結果だけで、排卵の有無・黄体の働き・妊娠のしやすさを診断することはできません。気になる点は記録を持って産婦人科で相談してください。
排卵検査薬(LH検査薬)はいつから使えばいいですか?
厚生労働省の一般用検査薬のガイドラインでは、自分の生理周期から換算した次の生理開始予定日の17日前から検査を始めるとされています。周期が不規則な場合は、最近の2〜3周期の中で一番短かった周期を目安に予定日を決めます。例えば10月1日に生理が始まり一番短い周期が28日なら、予定日は10月29日、検査を始めるのは10月12日です。使用目的は「排卵日予測の補助」で、使う製品の添付文書に従ってください。
どのくらい妊娠しなかったら受診すべきですか?
横浜市の案内では、妊娠を希望する健康な男女が避妊をせずに夫婦生活を行っていても、一定期間(1年程度)妊娠しない場合を不妊症としています。そのうえで、性交渉がうまくいかない、気になることがあるなど、なかなか妊娠しないと感じたら早めに受診や検査をするよう勧めています。年齢、月経の異常、持病などがある場合は、期間を待たずに相談してください。
不妊治療の保険は何歳まで・何回使えますか?
体外受精・顕微授精などの生殖補助医療は、治療開始日に女性が43歳未満であることが保険の条件です。胚移植の回数は、治療開始日の年齢が40歳未満なら1子ごとに6回まで、40歳以上43歳未満なら3回までです。決まるのは治療開始日の年齢で、いまの年齢ではありません(厚生労働省の診療報酬の資料)。
保険適用の治療費の自己負担に上限はありますか?
高額療養費制度で、1か月の自己負担に上限があります。上限は所得区分・総医療費・多数回該当などで変わります。協会けんぽの令和8年8月〜令和9年7月の70歳未満の区分では、低所得者36,900円、標準報酬月額26万円以下61,500円、28万〜50万円は85,800円+(総医療費−286,000円)×1%などです。加入している健康保険に確認してください。
葉酸はどれくらいとればいいですか?
日本人の食事摂取基準(2025年版)には、妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性及び妊娠初期の妊婦は、胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減のために、通常の食品以外の食品に含まれる葉酸を400µg/日摂取することが望まれると書かれています(e-ヘルスネット)。通常の食事に加えて、サプリメントなどからとる量です。
関連ツール:妊活に役立つ計算・記録ツール
参考情報源: 厚生労働省 LHキットのガイドライン| 厚生労働省 診療報酬資料| 厚生労働省 不妊治療に関する取組| こども家庭庁 専門家解説| 横浜市 不妊症の基礎知識| 協会けんぽ 高額療養費| e-ヘルスネット 葉酸
本ページは一般的な情報と、ガイドラインの決め方による日付の目安です。医療行為を代替するものではなく、産婦人科・不妊専門外来への受診の代わりにはなりません。不妊・妊活に関して不安や疑問がある場合は、医師または助産師にご相談ください。監修者は本ページには配置していません(監修を受けていないコンテンツであることを明示します)。