繰上返済 vs NISA運用 どっちが得?比較計算ツール(無料)
ローン残高・金利・余剰資金・想定利回りを入力するだけで、繰上返済(確実な利息削減)とNISA運用(非課税の期待リターン)を並べて比較し「どちらが得か」を自動判定。損益分岐利回り・住宅ローン控除(0.7%)との相互作用・3シナリオで不確実性も可視化します。
毎月の余剰資金を繰上返済とNISA積立どちらに使うか迷っている方向け。入力するだけで損益分岐と控除の相互作用まで一目でわかります。
現在の住宅ローン残高を入力してください。10万〜1億円の範囲で入力可能です。
2026年5月の変動金利(優遇後)は0.9〜1.1%台・フラット35(固定)は2.49%が目安(住宅金融支援機構 2026-05-27確認)。
あと何年で完済予定かを入力してください。1〜40年の範囲で入力可能です。
毎月の手取りから生活費・固定費を引いた余剰資金。繰上返済 or NISA積立のどちらかに全額充てる想定で計算します。
中立シナリオの基準利回り。楽観は+2%・悲観は-3%(最低0%)で自動計算されます。全世界株式インデックス(オルカン等)の過去長期平均は4〜8%程度(円建て・為替変動含む)。将来保証なし。
▶ 住宅ローン控除の設定(任意・控除期間中の繰上損失を計算)
住宅種別を選択すると「控除期間中に繰上返済した場合の控除損失額」を計算します。控除率は2026年入居で一律0.7%(出典:国土交通省 住宅ローン減税 2026-05-27確認)。
運用リターンは不確実です。3シナリオで比較して最悪のケースも確認してください。楽観=入力値+2% / 中立=入力値 / 悲観=入力値-3%(最低0%)
| 繰上返済(確実) | NISA運用(試算) | 差額(NISA−繰上) | |
|---|---|---|---|
| 運用期間後の手取り純益 | — | — | — |
| 利息削減額(繰上)/ NISA最終資産 | — | — | — |
| 住宅ローン控除 損失(繰上による) | — | なし | — |
| NISA非課税メリット(課税口座との差) | 該当なし | — | — |
| 返済期間の短縮 | — | なし(ローン返済継続) | — |
※ NISA運用シミュレーションは将来の運用成果を保証するものではありません。元本割れリスクがあります。実際の投資は証券会社の目論見書を確認してください。繰上返済の計算は元利均等返済・毎月元金充当(実質期間短縮型)を前提とした試算です。
赤: ローン残高(繰上返済あり) / 青: NISA積立資産(選択中シナリオ) / 点線: 繰上返済なし残高
※ NISA積立資産は運用試算値(将来保証なし)。繰上返済残高は毎月余剰資金を元金充当した場合の推移。
繰上返済とNISA運用の基本的な違い:確実性とリターン
住宅ローンの繰上返済とNISA積立投資は、「余剰資金の使い道」として最もよく比較される二択です。両者の最大の違いは「確実性とリターンのトレードオフ」にあります。
| 項目 | 繰上返済 | NISA運用 |
|---|---|---|
| リターンの確実性 | 確実(ローン金利分が確定削減) | 不確実(元本割れリスクあり) |
| 期待リターン | ローン金利分(1〜2.5%程度) | 4〜8%程度(長期・インデックス) |
| 課税 | なし(利息は控除対象外) | NISA:非課税。課税口座:20.315% |
| 流動性(緊急時の引き出し) | 低い(繰上返済後は戻せない) | 高い(いつでも売却可能) |
| 住宅ローン控除との相互作用 | 残高が減ると控除額も減少(損失) | 残高変わらず→控除額維持(有利) |
| 向いている状況 | 高金利・控除なし・リスク回避型 | 低金利・長期・リスク許容あり |
出典:計算ナビ編集部(2026-05-27)。長期リターンは全世界株式インデックスの過去統計(三菱UFJアセットマネジメント等)。将来の運用成果を保証するものではありません。
損益分岐利回りの仕組みと読み方
本ツールの最大の差別化ポイントが「損益分岐利回り」の自動計算です。「NISA運用の年平均利回りがこの水準を超えれば、繰上返済より運用の方が手取りが多くなる」という分岐点の利回りです。
- ローン残高2,500万円・金利1.5%・残25年・毎月3万円の余剰資金
- 損益分岐利回り(控除なし)≈ 1.5〜2.0%
- → 年平均利回りが2.0%を超えるNISA運用ができれば運用が有利
- → S&P500・オルカンの長期平均(円建て4〜8%)はこの水準を上回ることが多い
- → ただし悲観シナリオ(利回り2%以下)では繰上返済が有利
- 損益分岐利回りはローン金利に近い水準になることが多い(ローン金利=繰上返済の「確実なリターン」だから)
- 返済期間が短いほど損益分岐利回りは高め(短期間では複利効果が小さく、運用で勝ちにくい)
- 住宅ローン控除期間中は、繰上返済で控除が減る分だけ繰上のメリットが下がる → 損益分岐利回りも低くなる(NISAが有利になりやすい)
住宅ローン控除(0.7%)と繰上返済の相互作用:逆転現象を知る
住宅ローン控除は「年末残高 × 0.7%」で計算されます。繰上返済で残高を減らすと、その分だけ控除額も減ります。低金利ローンでは、この逆転現象が非常に重要な判断材料になります。
- ローン残高3,000万円・金利1.0%・長期優良住宅(控除13年・限度額4,500万円)
- 毎月5万円の繰上返済 → 年間で約60万円の元金が追加削減される
- 利息削減効果(年間): 60万円 × 1.0% ≈ 約6,000円
- 控除損失(年間): 60万円の残高減少 × 0.7% ≈ 約4,200円 × 13年分
- → 控除期間中は利息削減 < 控除損失になる年もあり、実質的に「繰上が損」になるケースも
| 住宅種別 | 借入限度額 | 控除期間 | 繰上返済との相性 |
|---|---|---|---|
| 長期優良住宅・低炭素住宅(新築) | 4,500万円 | 13年 | 控除期間中は慎重に |
| ZEH水準省エネ住宅(新築) | 3,500万円 | 13年 | 控除期間中は慎重に |
| 省エネ基準適合住宅(新築) | 2,000万円 | 10年 | 10年後に繰上推奨 |
| 中古(省エネ適合) | 2,000万円 | 13年(2026年改正で延長) | 13年後に繰上推奨 |
出典:国土交通省「住宅ローン減税」(公式)・国税庁 No.1211-1(公式)2026-05-27確認。
NISA非課税メリットを数字で理解する
新NISA(2024年以降)は非課税保有期間が無期限となり、通常の課税口座との差が大きくなりました。課税口座では毎年の運用益に20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)の税金がかかります。
| 項目 | NISA口座(非課税) | 課税口座(20.315%課税) |
|---|---|---|
| 積立元本(20年) | 720万円 | 720万円 |
| 最終資産(税引き後) | 約1,235万円 | 約1,075万円 |
| 非課税メリット(差額) | 約160万円 | |
※ 試算値。課税口座は運用益に年次課税(近似計算)。元本割れリスクあり・将来の運用成果を保証するものではありません(出典: 計算ナビ試算・金融庁「NISAを知る」公式 2026-05-27確認)。
- 新NISAは年間投資枠360万円(つみたて120万円+成長投資240万円)・生涯1,800万円まで非課税
- 非課税保有期間が無期限になったことで長期複利の威力が旧制度より大幅に増した
- 売却した翌年に非課税枠が復活するため、緊急時に換金しても枠が消えない
- 住宅ローン控除と併用可能(どちらか一方を選ぶ必要はない)
運用リスクの非対称性:3シナリオで最悪ケースを確認する
繰上返済のリターンは「ローン金利分の利息削減」として確定しています。一方NISA運用は、期待リターンが高い反面、元本割れリスクも存在します。本ツールの3シナリオで「最悪のケースでも許容できるか」を確認してください。
| シナリオ | 利回りの変化 | 想定状況 | 判断 |
|---|---|---|---|
| 楽観 | 中立+2% | 株式市場の好調継続(S&P500年率7〜9%水準) | NISA有利になりやすい |
| 中立 | 入力値 | オルカン・インデックスの過去平均的な推移 | 金利水準次第で逆転 |
| 悲観 | 中立-3%(最低0%) | 長期低迷・円高・世界的リセッションなど | 繰上返済が有利になりやすい |
※ シナリオの利回りは試算の前提であり、将来の運用成果を予測・保証するものではありません(出典: 計算ナビ試算 2026-05-27)。
状況別の判断フロー:自分はどちらを選ぶべきか
- ローン金利が低い(1.5%未満)
- 住宅ローン控除の適用期間中(控除で利息削減以上のメリット)
- 投資期間が15年以上ある(長期複利効果が大きい)
- 緊急資金(生活費6ヶ月分以上)を別途確保できている
- リスク許容度がある(元本割れを許容できる)
- ローン金利が高い(2.0%超)
- 住宅ローン控除の適用期間外(または控除なし)
- 残返済期間が短い(10年以内)
- 収入の安定性に不安がある
- 投資リスクを取りたくない(精神的安定を優先)
「どちらかに全額」ではなく「割合で両立」も合理的:例えば余剰資金3万円のうち1.5万円を繰上返済・1.5万円をNISA積立にする戦略もあります。本ツールで余剰資金の半額を入力してそれぞれ試算し、比較してください。
よくある質問(FAQ)
繰上返済とNISA投資はどちらが得ですか?
結論:ローン金利と運用利回りの関係で変わります。損益分岐利回り(ローン金利に近い水準)を超える利回りで継続的にNISA運用できれば運用が有利、下回れば繰上返済が有利です。本ツールで入力して損益分岐利回りを確認し、「その水準を長期で超えられるか」を判断してください。
住宅ローン控除(0.7%)の期間中は繰上返済しない方がいいですか?
結論:ケースによります。低金利(1%前後)で控除期間(最大13年)中の場合、繰上返済で残高を減らすと控除額も減り「利息削減 < 控除損失」になる逆転現象が起きることがあります。本ツールで「控除損失(kojoLoss)」を確認し、損失が大きい場合は控除期間終了後に繰上返済することを検討してください(出典: 国土交通省「住宅ローン減税」2026-05-27確認)。
新NISAの非課税メリットはいくらですか?
結論:毎月3万円・年率5%・20年運用の場合、NISA非課税口座と課税口座の差は約150〜200万円程度になります(試算)。通常の課税口座では運用益に20.315%が課税されますが、NISA口座ではゼロです。新NISAは非課税保有期間が無期限・年間360万円まで積立可能です(出典: 金融庁「NISAを知る」2026-05-27確認)。
損益分岐利回りとはどういう意味ですか?
結論:「NISA運用の年平均利回りがこの水準を超えれば繰上返済より得」という分岐点の利回りです。ローン金利に近い水準になることが多く、例えばローン金利1.5%なら損益分岐は約1.5〜2.0%程度です。全世界株式インデックス(オルカン等)の長期平均がこれを超える見込みがあれば運用が有利です。ただし将来の利回りは保証されていません。
繰上返済の「期間短縮型」と「返済額軽減型」はどちらが得ですか?
結論:利息削減効果は「期間短縮型」の方が大きいのが一般的です。本ツールは毎月余剰資金を元金に充当する実質的な「期間短縮型」で計算しています。返済額軽減型は月々の負担を下げてその差額を運用に回す選択肢もあります(出典: 計算ナビ編集部 2026-05-27)。
住宅ローン控除の控除期間が終わったらどうすればいいですか?
結論:控除期間終了後は「利息削減 vs NISA運用」の純粋な比較になります。本ツールで「控除なし」の設定で再計算し、損益分岐利回りと想定運用利回りを比較してください。控除期間中にNISAを継続し、終了後に一括繰上返済する戦略も有効です(出典: 計算ナビ編集部 2026-05-27)。
繰上返済すると緊急時に困りませんか?
結論:繰上返済した資金は基本的に取り戻せないため、緊急資金(生活費の6ヶ月〜1年分)は別途確保した上で実行することを推奨します。NISA口座の資産はいつでも売却して換金できますが、繰上返済はそうではありません。流動性の観点ではNISA積立が有利です(出典: 計算ナビ編集部 2026-05-27)。
月いくら繰上返済するのが効果的ですか?
結論:一般的に「毎月の余剰資金のうち、生活費6ヶ月分の緊急資金を確保した上で残額」が目安です。繰上返済は金額が大きいほど・早い時期ほど利息削減効果が大きくなります。本ツールの余剰資金欄を変えて試算してみてください(出典: 計算ナビ試算 2026-05-27)。
関連ツール・内部リンク
本ツールの計算結果は元利均等返済・毎月元金充当(実質期間短縮型)・NISA非課税(新NISA 2024年以降)・課税口座税率20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)・住宅ローン控除率0.7%(令和8年度税制改正準拠)を前提とした試算値です。NISA運用の試算は将来の運用成果を保証するものではなく、元本割れリスクがあります。繰上返済の効果は実際の借入条件・金融機関の手続きによって異なります。具体的な判断はファイナンシャルプランナー・金融機関にご相談ください。本ページは監修なし・一般情報としての提供であり、個別の財務アドバイスではありません。