損益分岐点の計算式を簡単解説
固定費÷限界利益率の意味から実際の計算まで、例題付きで解説。計算過程を確認しながら自社の損益分岐点を求められます。
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ (1 - 変動費率) 損益分岐点販売数量 = 固定費 ÷ (販売単価 - 変動費単価) 限界利益率 = 1 - 変動費率 (売上原価がすべて変動費で、ほかに変動費がなければ、限界利益率は粗利率と同じ)
損益分岐点の計算式を徹底解説
基本の計算式
損益分岐点売上高を求める
計算式:損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ (1 - 変動費率)
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ (1 - 変動費率)
損益分岐点販売数量を求める
計算式:損益分岐点販売数量 = 固定費 ÷ (販売単価 - 変動費単価)
損益分岐点販売数量 = 固定費 ÷ (販売単価 - 変動費単価)
限界利益率を求める
計算式:限界利益率 = 1 - 変動費率(売上原価がすべて変動費で、ほかに変動費がないときだけ粗利率と同じ)
限界利益率 = 1 - 変動費率
変動費単価を求める
計算式:変動費単価 = 販売単価 × 変動費率
変動費単価 = 販売単価 × 変動費率
なぜ「固定費÷限界利益率」なのか?
売上が1円増えるごとに「限界利益率」分だけ利益への寄与があります。固定費を全て回収するには「固定費÷限界利益率」の売上が必要です。
- 固定費100万円、限界利益率60%の場合 → 100÷0.6=約167万円の売上が必要
- 167万円の売上で限界利益167×60%=100万円 → 固定費100万円をちょうど回収
例題で理解する
例題: カフェの損益分岐点
- 固定費: 家賃15万+人件費30万+その他5万 = 50万円
- 変動費率: 材料費(コーヒー豆・食材)が売上の30% = 30%
- 限界利益率: 1−0.3 = 70%
- 損益分岐点売上高: 50÷0.7 = 約71.4万円/月
- 1杯800円とすると損益分岐点販売数量: 500,000円÷(800円×0.7=560円)= 約893杯/月(約30杯/日)
使い方(3ステップ)
- 固定費・変動費率・販売単価を入力する(上のフォーム)
- 損益分岐点売上高・販売数量・計算過程を確認する
- 月次の売上目標・価格設定の根拠として活用する
変動費率がわからないときの出し方(自社の数字から)
変動費率は「変動費÷売上高」です。決算書や試算表があれば、「売上原価÷売上高」を出発点にして、販管費のうち売上に比例する費用(販売手数料・運賃・カード手数料など)を足します。業種の平均は自社の目安にならないので、自社の数字を入れてください。
例(仮の数字): 売上100万円・売上原価35万円・売上に比例する販管費5万円なら、変動費率は (35+5)÷100=40%。変動費率の出し方は損益分岐点 計算ツールのページにも同じ説明があります。
よくある質問
損益分岐点の計算式を簡単に説明すると?
結論:損益分岐点売上高の計算式は「固定費 ÷ (1 − 変動費率)」です。例えば固定費100万円、変動費率40%の場合は「100 ÷ (1−0.4) = 約167万円」です。この売上以上を達成すれば利益が出て、それ以下だと赤字になります。販売数量で求める場合は「固定費 ÷ (販売単価 − 変動費単価)」で計算します。
変動費率がわからない場合はどうすればいい?
結論:変動費率は「変動費÷売上高」で計算します。小売業や製造業なら売上原価(仕入原価)が変動費の大部分を占めます。売上原価÷売上高で概算できます。より精度を高めるには試算表から人件費以外の売上原価・材料費・外注費を変動費として分類し合計します。
損益分岐点の計算で「限界利益」とは何?
結論:限界利益とは「売上高 − 変動費」で求められる利益です。限界利益率は「限界利益 ÷ 売上高 = 1 − 変動費率」です。限界利益が固定費を上回ると利益が生まれます。損益分岐点は「固定費 ÷ 限界利益率」でも計算できます。限界利益は「製品1単位売るごとに固定費の回収に充てられる金額」と理解すると直感的です。
損益分岐点の計算式と収益分岐点の違いは?
結論:損益分岐点は損益がゼロになる売上高(利益なし・損失なし)を指します。収益分岐点は特定の目標利益を達成する売上高を指すことが多く、「目標利益達成売上 = (固定費 + 目標利益) ÷ 限界利益率」で計算します。一般的なビジネスでは「損益分岐点」の用語が使われますが、意味は文脈で確認してください。
サービス業の損益分岐点計算で変動費には何が入る?
結論:サービス業の変動費には、案件・受注に応じて発生する費用を含めます。具体的には業務委託費・外注費・案件別材料費・歩合給・交通費(案件対応分)などです。固定給・家賃・リース料・保険料は固定費に分類します。サービス業は変動費率が低くなりやすく(限界利益率が高く)、損益分岐点の達成がしやすい傾向があります。
関連ツール
参考公的ソース
本ツールは概算計算です。実際の損益分岐点は費用分類・会計処理により異なります。重要な経営判断は公認会計士・税理士にご相談ください。