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相続時精算課税 vs 暦年贈与 比較計算ツール

2024年改正(年110万円非課税枠新設)を反映。年齢・贈与額・推定相続財産を入力するだけで、相続時精算課税と暦年贈与の総課税額を自動比較し、どちらが得かを1分で判定します(無料・登録不要)。

2026年5月24日 時点の情報

生前贈与を検討中の方・どちらの制度を選べばいいか迷っている方向け。税理士相談前の事前シミュレーションにも最適です。

30秒まとめ:2024年改正後の結論

ケース 有利な制度 理由
毎年110万円以下の少額贈与 相続時精算課税 110万円が相続財産に加算されない(暦年は7年後から加算対象)
毎年110万円超の大口贈与・相続財産が多い ケース次第(下記ツールで試算) 贈与期間・相続税率・相続財産額によって逆転する
相続財産が基礎控除内(相続税ゼロ) 相続時精算課税 精算時も相続税ゼロ。毎年110万円を贈与税ゼロで移転できる
値上がりが見込まれる資産を大口移転 相続時精算課税 贈与時の低い評価額で精算。将来の値上がり益は相続財産に入らない

※ 上記は概要。個別事情(相続人構成・財産種類・贈与者年齢)により逆転することがあります。必ず下記ツールで試算してください。

入力(全7項目)

相続時精算課税は贈与者60歳以上・受贈者18歳以上が選択条件です(2023年度改正)。

不動産・預貯金・有価証券など全財産の合計。債務・葬儀費用は差し引いた後の金額で入力してください。

配偶者・子・親・兄弟姉妹など。相続放棄した人は除きます。相続税の基礎控除(3,000万+600万×人数)算出に使用します。

受贈者1人に対する1年間の贈与額。相続時精算課税・暦年贈与とも同一額で比較します。

何年間贈与するかを入力。30年以内で設定してください。

孫(相続人でない場合)は相続時精算課税で相続税2割加算が適用されます。

相続時精算課税 vs 暦年贈与の違い(2024年改正後)

令和6年(2024年)1月1日以降の贈与から、両制度とも年110万円の非課税枠を持つことになりました。ただし仕組みは根本的に異なります。

相続時精算課税 暦年贈与
年110万円の扱い 贈与税ゼロ+
相続財産加算なし
贈与税ゼロ
(相続前3〜7年分は加算)
特別控除 累計2,500万円
(110万超過分に適用)
なし
贈与税率 特控超過分:一律20% 累進税率
10〜55%(速算表)
相続税への持ち戻し 全期間(110万超過分) 相続前3〜7年
(経過措置あり)
贈与者の要件 60歳以上の
父母・祖父母
年齢・続柄の制限なし
受贈者の要件 18歳以上の
子・孫
制限なし
制度の取消 取消不可(一度選ぶと固定) 毎年自由に贈与額を変更可
国税庁「相続税及び贈与税の税制改正のあらまし(令和5年6月)」 国税庁 No.4161 贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)

3パターン比較計算例

以下は代表的なケースでの概算比較です。条件が変わると結論が逆転するため、必ず上記ツールで自分の数値を入力してください。

ケース1:毎年110万円を10年間贈与(相続財産8,000万円・相続人2人)

項目 相続時精算課税 暦年贈与
贈与税計 0円 0円
相続財産への加算 0円(全額加算なし) 約770万円(7年加算)
推定相続税(概算) 約410万円 約480万円
総課税額 約410万円 約480万円

→ 相続時精算課税が約70万円有利。2024年改正で110万円が加算不要になった効果が大きい。

ケース2:毎年300万円を10年間贈与(相続財産8,000万円・相続人2人)

項目 相続時精算課税 暦年贈与
贈与税計(概算) 0円(特控内) 約185万円(年19万×10年)
相続財産への加算 1,900万円(110万×10年除く) 約2,000万円(7年分)
推定相続税(概算) 約645万円 約590万円
総課税額 約645万円 約775万円

→ 相続時精算課税が約130万円有利。贈与税ゼロの特別控除効果が、暦年の贈与税節税を上回る。

ケース3:毎年500万円を5年間贈与(相続財産3億円・相続人2人)

項目 相続時精算課税 暦年贈与
贈与税計(概算) 20万円(特控超過分×20%) 約615万円(年123万×5年)
相続財産への加算 1,950万円(110万×5年除く) 2,450万円(5年全額)
推定相続税(概算) 約3,740万円 約3,600万円
総課税額 約3,760万円 約4,215万円

→ 相続時精算課税が約455万円有利。相続税率45%超の高財産層では精算課税の特別控除効果が大きい。

相続時精算課税が得な人・暦年贈与が得な人

相続時精算課税が有利なケース
  • 相続財産が基礎控除以下(相続税ゼロ)
  • 毎年110万円以下の少額贈与を長期継続
  • 値上がりが確実な資産(株式・開発地)を早期移転したい
  • 相続財産が多く(2億超)、相続税率が高い
  • 贈与期間が10年未満(短期で多額移転)
暦年贈与が有利になりやすいケース
  • 贈与者の年齢が若く、贈与期間を20〜30年取れる
  • 毎年110万円超で長期間贈与し、加算対象を最小化したい
  • 贈与財産が値下がりする可能性がある
  • 将来、贈与を止めたい・金額を変えたいケースが想定される

重要:相続時精算課税は一度選択すると取り消せません(相続税法第21条の9)。相続税法上の効果に加え、財産評価・家族構成・将来の相続財産の増減を考慮して、必ず税理士に相談してから選択してください。

相続税法第21条の9(相続時精算課税の選択)- e-Gov

7年加算ルール完全化(令和8年以降)の影響

2024年1月の税制改正で、暦年贈与の持ち戻し期間が3年から7年に拡大されました。ただし経過措置により、完全適用は2031年以降です。

相続発生時期 加算対象期間 緩和措置
〜2026年12月31日 3年 なし(従来通り)
2027年1月〜2030年12月 段階的に拡大 3年超部分に100万円控除あり
2031年1月以降 7年(完全適用) 3年超〜7年の贈与総額から100万円控除

7年加算が完全適用される2031年以降は、相続時精算課税の「年110万円が相続不算入」という優位性がより際立ちます。長期的な贈与戦略を考えるなら、早めに相続時精算課税の選択を検討してください。

国税庁 No.4161 贈与財産の加算と税額控除(暦年課税) 生前贈与の加算期間が3年から7年に延長(トゥモローズ税理士法人)

税理士に相談すべきタイミング

以下に1つでも当てはまる場合は、本ツールの試算結果をもとに税理士へご相談ください。

相続税・贈与税の専門家に無料相談する

相続時精算課税の選択は一度決めたら戻せません。税理士に確認してから手続きを進めることを強く推奨します。

税理士ドットコムで無料相談 → 相続弁護士ナビで相談 →

よくある質問(FAQ)

相続時精算課税と暦年贈与、どちらが得ですか?

2024年改正後は条件により異なります。毎年110万円以下の少額贈与なら相続時精算課税が有利(加算なし)です。高額な贈与では贈与期間・相続財産・相続税率によって逆転します。上記ツールで具体的な数値を入力して確認してください。

相続時精算課税を選んだら取り消しできますか?

できません。一度選択すると、その贈与者からの贈与は生涯を通じて相続時精算課税が適用されます(相続税法第21条の9)。取り消し不可のため、選択前に必ず税理士に相談してください。

2024年改正で何が変わりましたか?

令和6年(2024年)1月1日以降の贈与から、相続時精算課税に年110万円の基礎控除が新設されました。この110万円は贈与税ゼロのうえ相続財産への加算も不要です。従来との最大の違いは「110万円が相続税に影響しない」点です。

暦年贈与の7年加算ルールとはいつから適用されますか?

2024年1月1日以降の贈与から段階的に適用されます。令和8年(2026年)12月以前の相続は従来通り3年加算です。令和13年(2031年)以降の相続から7年加算が完全適用されます。

孫への相続時精算課税は何か注意点がありますか?

孫が相続人でない場合、精算課税で加算された贈与財産には「相続税の2割加算」が課されます。孫への大口贈与を精算課税で行う場合は、2割加算も含めて税理士と試算することをおすすめします。

相続時精算課税で贈与した財産が値下がりしたらどうなりますか?

相続税の計算では贈与時の価額が使われます。株式・不動産が値下がりしても贈与時の高い価額が適用されるため、値下がりリスクのある資産への精算課税活用は不利になります。逆に値上がりが確実な資産(成長株・開発予定地)への活用が最も効果的です。

毎年110万円を暦年贈与すれば7年加算を完全に避けられますか?

2031年以降の相続では、相続開始前7年以内の贈与が加算されます。7年以上前の贈与は加算されないため、贈与者が元気なうちに長期で少額贈与を継続すれば加算を最小化できます。ただし3〜7年分の贈与には100万円緩和措置があり、完全には避けられません。

相続時精算課税と住宅取得資金贈与は同時に使えますか?

はい、同時に使えます。住宅取得資金贈与の非課税特例(省エネ住宅1,000万円・一般住宅500万円)は相続時精算課税の特別控除とは別枠です。例えば住宅資金1,000万円を特例で非課税受取し、さらに精算課税の特別控除2,500万円も活用できます。

複数の受贈者(子・孫)それぞれに精算課税を選べますか?

はい、受贈者ごとに選択できます。例えば長男には精算課税、長女には暦年課税という組み合わせも可能です。ただし精算課税を選んだ受贈者は永続的に精算課税が適用されます。

相続時精算課税の申告書提出期限はいつですか?

贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までが申告期限です(贈与税の申告期限と同じ)。初めて精算課税を選択する場合は「相続時精算課税選択届出書」を申告書と一緒に提出します。期限を過ぎると選択できません。

相続時精算課税の2,500万円特別控除は何年でも使えますか?

はい、累計2,500万円の枠です。年間限度はなく、1年で2,500万円全額使うことも、数年に分けて使うことも可能です。ただし110万円の基礎控除を超えた分から特別控除が消費されます。累計2,500万円を超えると超過分に一律20%の贈与税がかかります。

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計算ナビ 編集部|公開: 2026年5月25日|最終更新: 2026年5月25日(JST)
公式ソース: 国税庁「相続税及び贈与税の税制改正のあらまし(令和5年6月)」国税庁 No.4161 贈与財産の加算と税額控除相続税法(e-Gov)
免責事項
本ツールは概算値であり、実際の税額計算の代替となるものではありません。相続時精算課税・暦年贈与の選択は個別事情(財産種類・家族構成・贈与者の年齢・健康状態等)により大きく異なります。制度の選択前に必ず税理士にご相談ください。