特定親族特別控除 計算ツール(大学生バイト・令和8年分159万円対応)
令和8年分(2026年分)は給与収入136万円以下が特定扶養控除63万円、136万円を超えても特定親族特別控除に切り替わり、159万円までは63万円のまま、197万円まで控除が続きます。どちらの控除も受けられない収入帯はありません。
- 大学生(19〜22歳)のバイト年収ごとに親の控除額(所得税・住民税)を即計算
- 令和8年分は136万円以下が特定扶養控除63万円/136万円超〜197万円が特定親族特別控除(63万〜3万円)を表示
- 「月いくら稼いでいいか?」逆算と、給与収入ごとの控除額・節税額の早見表つき
※ 親の年収が高いほど税率が上がり、控除が適用される時の節税効果が大きくなります。
特定親族特別控除とは?2025年新設の制度を解説
令和7年度税制改正で新設された「特定親族特別控除」は、従来の特定扶養控除(103万円ルール)を大幅に緩和する制度です。扶養親族の所得要件も合計所得48万円から令和7年分に58万円、令和8年分に62万円へと引き上げられており、この2つはセットで理解する必要があります。控除額の段階表は合計所得ベースなので令和8年度税制改正でも変わっていません。動くのは給与所得控除の引上げ(65万→74万円)に伴う給与収入への換算だけです。
2026-08-31に一次ソースを確認しています(国税庁「源泉所得税の改正のあらまし(令和8年4月)」p.2・財務省「令和8年度税制改正の大綱」)。令和8年度税制改正(所得税法等の一部を改正する法律)は2026年3月31日に成立・公布されています。
従来の制度との違い
| 項目 | 〜2024年 | 令和8・9年分(2026・2027年分) |
|---|---|---|
| 扶養親族の所得要件 | 合計所得48万円(給与収入103万円) | 合計所得62万円(給与収入136万円) |
| 控除63万円が維持される上限 | 103万円(合計所得48万円) | 159万円(合計所得85万円) |
| 最大控除額(所得税) | 63万円 | 63万円(維持) |
| 段階控除の上限 | なし(超えた瞬間ゼロ) | 197万円まで段階的に控除(合計所得123万円) |
| 適用開始 | — | 令和7年分(給与換算は123万/150万/188万) |
子の年収別・親の控除額早見表(2025年分〜)
19〜22歳の大学生のアルバイト年収(給与収入)ごとの、親の所得税控除額・住民税控除額・節税効果(親の年収500万円想定)をまとめました。
出典: 国税庁 No.1177 特定親族特別控除(所得税)・仙台市/大阪市(住民税・両者の表が全行一致することを実測)(2026-08-26確認)
| 子の年収(給与) | 所得税 控除額 | 住民税 控除額 | 合計節税 (親年収500万・所得税20%+住民税10%) | 区分 |
|---|---|---|---|---|
| 136万円以下 | 63万円 | 45万円 | 約 17.1万円 | 特定扶養控除 |
| 136万円超〜159万円 | 63万円 | 45万円 | 約 17.1万円 | 特定親族特別控除 |
| 159万円超〜164万円 | 61万円 | 45万円 | 約 16.7万円 | 特定親族特別控除 |
| 164万円超〜169万円 | 51万円 | 45万円 | 約 14.7万円 | 特定親族特別控除 |
| 169万円超〜174万円 | 41万円 | 41万円 | 約 12.3万円 | 特定親族特別控除 |
| 174万円超〜179万円 | 31万円 | 31万円 | 約 9.3万円 | 特定親族特別控除 |
| 179万円超〜184万円 | 21万円 | 21万円 | 約 6.3万円 | 特定親族特別控除 |
| 184万円超〜189万円 | 11万円 | 11万円 | 約 3.3万円 | 特定親族特別控除 |
| 189万円超〜194万円 | 6万円 | 6万円 | 約 1.8万円 | 特定親族特別控除 |
| 194万円超〜197万円 | 3万円 | 3万円 | 約 0.9万円 | 特定親族特別控除 |
| 197万円超 | 0円 | 0円 | ¥0 | 控除なし |
※ 上表の給与収入は所得税基準の換算です(令和8年分=給与所得控除74万円)。136万円以下は従来の特定扶養控除、136万円超〜197万円以下は特定親族特別控除で、両者は136万円で連続しており、どちらも受けられない収入帯はありません。
※ 住民税は給与所得控除の引上げが令和9年度分以後の適用のため、住民税側の給与収入換算は当面123万円超〜188万円のままです。
※ 節税効果は親の年収500万円(所得税の限界税率20%・住民税10%)で試算。所得税と住民税は控除額の段の切り方が違うため、それぞれの控除額に別々の税率を掛けています。実際は上のツールで親の年収を入力して確認してください。
月いくら稼いでいいか?年収ライン別の月収換算
「年収○○万円を超えないために月いくらまで稼げる?」という逆算です。シフト調整の目安にしてください。
| 年収目標 | 月収換算(12等分) | 時給1,100円なら月○時間 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 103万円 | 約 85,800円 | 約 78時間 | 令和6年分以前の壁。現在は超えても控除は消えない |
| 136万円 | 約 113,300円 | 約 103時間 | 特定扶養控除(63万円)の上限。超えると特定親族特別控除に切替 |
| 159万円 | 約 132,500円 | 約 120時間 | 控除63万円が続く上限。ここから段階的に逓減 |
| 169万円 | 約 140,800円 | 約 128時間 | 段階控除 51万円(所得税)。子本人の所得税は178万円までゼロ |
| 179万円 | 約 149,200円 | 約 143時間 | 段階控除 31万円(所得税) |
| 189万円 | 約 157,500円 | 約 136時間 | 段階控除 11万円(所得税) |
| 197万円 | 約 164,200円 | 約 149時間 | 段階控除の下限ライン(3万円)。超えると控除ゼロ |
※ 上表は令和8年分(2026年分)の給与収入換算です(令和7年分は 123万/150万/160万/170万/180万/188万)。
※ 時給1,100円は全国最低賃金の目安です。実際の時給・労働時間に合わせて調整してください。
※ 169万円の行の「51万円」は給与収入164万円超〜169万円以下の段の控除額です(169万円を1円でも超えると41万円の段に移ります)。
控除が途切れる収入帯はない|136万円で特定扶養控除から切り替わるだけ
「103万円を超えてから159万円までは、どちらの控除も受けられない」という説明を見かけますが、そのような収入帯は制度上ありません。扶養親族の所得要件は令和7年分に合計所得58万円、令和8年分に合計所得62万円(給与収入136万円)へ引き上げられ、そこを超えた層はそのまま特定親族特別控除(合計所得62万円超〜123万円以下=令和8年分の給与収入136万円超〜197万円以下)に接続するためです。
- 給与収入 136万円以下: 特定扶養控除(所得税63万円・住民税45万円)
- 給与収入 136万円超〜197万円以下: 特定親族特別控除(所得税63万〜3万円)。159万円までは所得税63万円のまま
- 給与収入 197万円超: 控除なし
2つの控除は給与収入136万円ちょうどで途切れなくつながっており、控除額が1円も出ない収入帯は存在しません。「103万円以内に抑える」といった就労調整は不要です。
子の年収が110万円 → 特定扶養控除 63万円
子の年収が130万円 → 特定親族特別控除 63万円(金額は変わらない)
子の年収が159万円 → 特定親族特別控除 63万円
子の年収が164万円 → 特定親族特別控除 61万円(ここから2万円ずつ・10万円ずつ逓減)
代わりに注意すべき4つのライン
控除が途切れる収入帯ではなく、実際に手取りや税負担が変わるのは次のラインです。
- 106万円(社会保険): 勤務先の規模や労働時間などの要件を満たすと、子本人が勤務先の社会保険に加入します。保険料の分だけ本人の手取りが減ります。ただし昼間の学生は適用対象から除かれます。
- 130万円(社会保険): この額を超える見込みになると、親の健康保険の被扶養者から外れて子本人が保険料を負担します。判定基準は加入している健保組合により異なるため、勤務先または健保組合に確認してください。
- 178万円(子本人の所得税): 令和8・9年分は基礎控除104万円+給与所得控除74万円により、給与収入178万円までは子本人に所得税がかかりません(令和7年分は160万円、令和10年分以後は168万円)。ここを超えると本人にも所得税が発生します。
- 197万円(親の控除): 令和8年分ではここを超えると特定親族特別控除がゼロになり、親の控除が完全になくなります(令和7年分は188万円)。
つまり、税制上の控除を理由にシフトを削る必要はなく、意識すべきは社会保険(106万円・130万円)と、親の控除がなくなる197万円です。出典: 国税庁「源泉所得税の改正のあらまし(令和8年4月)」(2026-08-31確認)・国税庁 No.1177 特定親族特別控除
よくある質問
本ツールは概算です。実際の税額は確定申告・年末調整で確定します。税率は概算適用のため、正確な金額は税理士・税務署にご確認ください。住民税の控除額は自治体が公表している段階表(仙台市・大阪市で全行一致を実測)に基づいていますが、住民税の非課税限度額など一部の取り扱いは自治体により異なります。
参考公式ソース
- 国税庁「源泉所得税の改正のあらまし(令和8年4月)」(PDF)(令和8年度税制改正の一次ソース・扶養親族等の所得要件62万円/特定親族特別控除額の表/2026-08-31確認)
- 財務省「令和8年度税制改正の大綱」(PDF)(2026-08-31確認)
- 国税庁 No.1177 特定親族特別控除(所得税の段階表・特定親族の要件/2026-08-26確認)
- 国税庁 No.1180 扶養控除(令和7年分の所得要件58万円/2026-08-26確認)
- 仙台市「令和8年度から適用される個人市県民税の税制改正等について」(住民税段階表)(2026-08-26確認)
- 大阪市「市民税・府民税の税制改正内容」(住民税段階表・仙台市と全行一致を実測)(2026-08-26確認)
- 国税庁 No.1181 特定扶養控除(2026-05-26確認)
- 国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」(2026-05-26確認)
最終更新: 2026-08-31 / 令和8年度税制改正対応(扶養要件 給与136万円・63万円満額の上限159万円・控除の上限197万円)