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小規模企業共済 節税シミュレーター(iDeCo・NISA比較付き・2026年版)

フリーランス・個人事業主向けの小規模企業共済について、掛金による年間の節税額(課税所得に対する所得税・住民税の差)と、施行令の法定表による共済金A・任意解約の解約手当金を試算します。iDeCoとの合計の所得控除額も確認できます。付加共済金は含みません。

2026年10月11日 時点の情報(施行令・国税庁・厚生労働省の公開資料で確認)
入力情報

事業所得などの合計から、基礎控除・社会保険料控除などの所得控除を差し引いたあと、小規模企業共済等掛金控除を引く前の金額(確定申告書の「課税される所得金額」に近い値)。税率は年収ではなく、この課税所得で決まります。

月1,000円〜70,000円(500円単位)。万円で入力します(0.1万円=1,000円、0.05万円=500円刻み)。

一定の掛金を払い続けた場合の年数(1〜40年)。240か月(20年)以上で任意解約の解約手当金が掛金合計以上になります。増額・減額がある場合は掛金区分ごとの納付月数で算定するため、正確には中小機構の試算で確認してください。

自営業者の上限は月6.8万円。2026年12月分の掛金から月7.5万円に引き上げ予定。国民年金基金などとの合算枠があります。未加入の場合は0のまま。

NISAの法定の上限は年間でつみたて投資枠120万円・成長投資枠240万円(毎月均等なら月10万円・月20万円)で、非課税保有限度額は1,800万円(うち成長投資枠1,200万円)。掛金の所得控除はなく、運用益が非課税になります。

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このツールで扱わないこと

掛金別 節税額早見表(所得税率別)

年間掛金に所得税率(5〜45%)と住民税10%を合計した率を掛けた、同じ税率帯に収まる場合の単純計算です。実際は掛金が税率の境界をまたぐと、節税額はこれと異なります( 国税庁「所得税の税率」 )。ツールの入力欄では、課税所得に対する税額の差で計算します。

掛金月額 年間掛金 税率15%
所5%+住10%
税率20%
所10%+住10%
税率30%
所20%+住10%
税率33%
所23%+住10%
税率43%
所33%+住10%
税率55%
所45%+住10%
1万円 12万円 1.8万円 2.4万円 3.6万円 4.0万円 5.2万円 6.6万円
2万円 24万円 3.6万円 4.8万円 7.2万円 7.9万円 10.3万円 13.2万円
3万円 36万円 5.4万円 7.2万円 10.8万円 11.9万円 15.5万円 19.8万円
4万円 48万円 7.2万円 9.6万円 14.4万円 15.8万円 20.6万円 26.4万円
5万円 60万円 9.0万円 12.0万円 18.0万円 19.8万円 25.8万円 33.0万円
6万円 72万円 10.8万円 14.4万円 21.6万円 23.8万円 31.0万円 39.6万円
7万円 84万円 12.6万円 16.8万円 25.2万円 27.7万円 36.1万円 46.2万円

※節税額 = 年間掛金 × (所得税率 + 住民税10%)。所得税には復興特別所得税(基準所得税額の2.1%)は含まない簡易計算で、税率の境界をまたぐ場合・控除しきれない場合は節税額が小さくなります。

小規模企業共済の仕組みと節税の基本

小規模企業共済は、中小機構(独立行政法人 中小企業基盤整備機構)が運営する、個人事業主や会社役員向けの退職金積立制度です( 中小機構「制度の概要」 )。

節税の仕組み:2つのタイミングで税が軽くなる

基本スペック

掛金月額 1,000円〜70,000円(500円単位・加入後に増額・減額可)
年間最大控除額 84万円(月7万円 × 12か月)
共済金の額 基本共済金は施行令の別表(掛金月額500円あたり)×口数。付加共済金は年度ごとに別に決まります( 小規模企業共済法施行令 )
元本割れリスク 任意解約では240か月(20年)未満の場合に掛金合計を下回る
受取税区分 事業の廃止等の共済金(一括)・65歳以上の共済金B→退職所得/任意解約の解約手当金→65歳未満は一時所得・65歳以上は退職所得/分割→公的年金等の雑所得など

貸付制度の利率・条件は種類・資格・最新の公表条件で異なるため、中小機構の公式案内で確認してください。

共済金・解約手当金の区分

共済事由と請求内容で、受取額と税の区分が変わります( 国税庁「小規模企業共済契約の一時金の所得区分」 )。

区分 対象 受取額 税区分
共済金A 事業を廃止した場合など(掛金納付月数6か月以上) 別表第一・第二欄 一括なら退職所得
共済金B 共済契約者が65歳以上で、掛金納付月数180か月以上の請求(廃業・退職は必須ではない) 別表第一・第三欄 退職所得
解約手当金(任意解約) 任意解約(解約手当金は掛金納付月数12か月以上) 別表第二(12〜83か月は80%、240か月で100%) 65歳未満は一時所得・65歳以上は退職所得

契約者区分や請求事由によって、共済金A・B・準共済金・解約手当金のどれになるかが決まります。本ツールは一定の掛金を払った場合の金額だけを示し、請求資格の判定はしません。

iDeCo・NISA・小規模企業共済 3軸比較

3制度は特性が異なります( 中小機構「小規模企業共済とiDeCoの比較」 、 国税庁「NISA制度の概要」 )。

項目 小規模企業共済 iDeCo 新NISA
掛金の所得控除 全額控除 全額控除 なし
拠出の上限 月7万円 6.8万円(2026年12月分の掛金から7.5万円に引き上げ予定) 年間360万円
(つみたて120万円+成長240万円・保有限度1,800万円)
元本の扱い 任意解約は240か月以上で掛金合計以上
(それ未満は元本割れ)
運用商品次第(元本保証型もあり) 市場リスクあり
引き出し 共済事由の発生時・任意解約
(貸付制度の条件は中小機構で確認)
原則60歳まで不可 いつでも売却可
運用益 基本共済金は法定表・付加共済金は年度ごと 運用益は非課税 運用益・売却益は非課税
受取時の税制 共済金A・Bは一括なら退職所得
(解約手当金は65歳未満が一時所得)
退職所得 or 公的年金等の雑所得 非課税

課税所得別の配分例(参考・推奨ではありません)

課税所得(掛金控除前)の目安ごとに、共済掛金の例と、そのときの年間節税額をツールと同じ計算で出した例です。iDeCoやNISAの拠出は、加入資格や資金の余力で変わるため金額は示しません。個人の状況によって最適解は変わるため、FP相談などで確認してください。

例A:課税所得300万円前後
小規模企業共済の掛金月2万円
年間掛金24.0万円
年間節税額(概算)約4.9万円

所得税・復興特別所得税 約2.5万円+住民税 約2.4万円。他の税額控除などは考慮していません。

例B:課税所得500万円前後
小規模企業共済の掛金月4万円
年間掛金48.0万円
年間節税額(概算)約14.6万円

所得税・復興特別所得税 約9.8万円+住民税 約4.8万円。他の税額控除などは考慮していません。

例C:課税所得700万円前後
小規模企業共済の掛金月7万円
年間掛金84.0万円
年間節税額(概算)約25.7万円

所得税・復興特別所得税 約17.3万円+住民税 約8.4万円。他の税額控除などは考慮していません。

解約手当金の注意点:任意解約は240か月未満だと元本割れ

任意解約の解約手当金は、掛金納付月数ごとに掛金合計の一定割合と決まっており、240か月(20年)未満では掛金合計を下回ります( 小規模企業共済法施行令・別表第二 )。

任意解約の返戻率(掛金納付月数別)

加入期間 掛金合計に対する割合 例・備考
12か月未満 支給なし 解約手当金は支給されない
12〜83か月(1〜6年) 80% 月7万円×5年: 掛金420万円→解約手当金336万円(差84万円)
84か月〜239か月(7年〜20年未満) 99.25%(239か月時点) 84か月で80.5%、6か月ごとに0.75%〜0.5%ずつ上がり、234〜239か月で99.25%
240か月(20年) 100% 掛金合計と同額
300か月(25年) 102.5% 月3万円×25年: 掛金900万円→解約手当金9,225,000円
360か月(30年) 105% 掛金合計の105%
480か月(40年) 110% 掛金合計の110%(480か月を超える6か月ごとに0.25%加算・上限120%)

掛金を増額・減額した場合は、掛金区分ごとの納付月数で算定します。

共済事由と手続きは公式案内で確認

廃業などの共済事由で請求する場合は、請求の種類によって必要な証明書類や手続きの順序が決まっています。任意解約になるか共済金になるかで受取額と税の区分が変わるため、手続きの前に中小機構の公式案内で必要書類と手順を確認してください。

共済金A(基本共済金)の試算例

月額掛金 加入期間 掛金合計 基本共済金A 掛金合計比
月3万円 10年 3,600,000円 3,871,800円 107.5%
月5万円 15年 9,000,000円 10,055,000円 111.7%
月7万円 20年 16,800,000円 19,504,800円 116.1%
月3万円 20年 7,200,000円 8,359,200円 116.1%

※基本共済金は施行令の別表第一(掛金月額500円あたりの額)×口数で、一定の掛金を払い続けた場合です。付加共済金は年度ごとに別に決まるため含みません。正確な額は中小機構の公式シミュレーション( 中小機構「共済金試算シミュレーション」 )で確認してください。

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よくある質問(FAQ)

小規模企業共済の節税効果はどのくらいですか?

節税額は、掛金を差し引く前後の税額の差です。他の税額控除などがなく、課税所得(掛金控除前)が500万円で月7万円(年84万円)を払うと、所得税・復興特別所得税の軽減が約17.2万円、住民税の軽減が約8.4万円で、合計約25.6万円です。課税所得700万円では、所得税の税率区分が695万円を境にまたがるため、所得税・復興特別所得税の軽減が約17.3万円、住民税が約8.4万円で、合計約25.7万円です。税率は年収ではなく課税所得で決まります。

国税庁「所得税の税率」

小規模企業共済とiDeCoは同時に加入できますか?

はい、併用できます。小規模企業共済(年最大84万円)とiDeCoは、どちらも掛金全額が所得控除の対象です。iDeCoの上限は、自営業者の上限は月6.8万円。2026年12月分の掛金から月7.5万円に引き上げ予定。月7.5万円を年間通して拠出できる2027年分以降は、iDeCoが年90万円になるため、共済と合わせた所得控除は最大で年174万円(84万円+90万円)です。ただしiDeCoは国民年金基金などとの合算枠で上限が決まり、加入資格も必要です。

中小機構「小規模企業共済とiDeCoを比較」

小規模企業共済は途中で解約すると損をしますか?

任意解約の解約手当金は、掛金納付月数ごとに掛金合計の一定割合で、施行令の別表で決まっています。12か月未満は支給されず、12〜83か月は80%、84か月から少しずつ上がり、240か月(20年)で100%、300か月で102.5%、360か月で105%、480か月で110%です。たとえば月3万円・25年(300か月)の解約手当金は9,225,000円です。掛金を増額・減額した場合は、掛金区分ごとの納付月数で算定するため、通算の加入年数だけで元本が戻るとは限りません。

小規模企業共済法施行令(別表第二)

フリーランスが小規模企業共済・iDeCo・NISAを3つ同時に使う場合の優先順位は?

一律の優先順位はありません。小規模企業共済とiDeCoは掛金が全額所得控除の対象で、NISAは掛金の控除がなく運用益が非課税になる制度です。どれを優先するかは、税負担、いつ現金が必要か、受け取り方(退職所得・一時所得・公的年金等など)で変わります。本ツールの配分例は考え方の参考で、推奨ではありません。

小規模企業共済の共済金はどのくらい受け取れますか?

共済金は、共済事由ごとの基本共済金を、施行令の別表第一(掛金月額500円あたりの額)に口数を掛けて求めます。たとえば月7万円(140口)を20年(240か月)掛けた場合の共済金Aの基本共済金は19,504,800円で、掛金合計1,680万円に対して約116.1%です。付加共済金は年度ごとに別に決まるため、この額には含みません。

小規模企業共済法施行令(別表第一)

小規模企業共済の受取時の税制は?退職所得控除は使えますか?

事業を廃止した場合などの共済金を一括で受け取ると退職所得になり、65歳以上の共済契約者への共済金(掛金納付月数180か月以上)も退職所得です。任意解約の解約手当金は、65歳以上の方に支給されるものが退職所得、65歳未満の方に支給されるものは一時所得です(加入期間によって区分が変わるわけではありません)。退職所得控除は、勤続(加入)年数が20年以下なら40万円×年数(最低80万円)、20年を超えると800万円+70万円×(年数−20年)で、控除後の金額の2分の1が退職所得の金額です。他の退職手当等やiDeCoの一時金との控除の調整は別に確認が必要です。分割で受け取る場合は公的年金等の雑所得などになります。

国税庁「小規模企業共済契約の一時金の所得区分」 国税庁「退職金を受けとったとき」

小規模企業共済に加入できる対象者は?

常時使用する従業員の数が20人以下の個人事業主と会社の役員が対象です。宿泊業・娯楽業を除くサービス業と商業(卸売・小売業)は5人以下です。個人事業主に属する共同経営者は、個人事業主1人につき2人まで加入できます。開業届を出しただけで加入資格が確定するわけではなく、事業・従業員数・契約者の区分などの資格を中小機構の案内で確認してください。

清瀬市「小規模企業共済制度」 中小機構「制度の概要」

iDeCo 2026年12月改正で自営業者の拠出上限はどう変わりますか?

2026年12月施行の改正で、第1号被保険者(自営業・フリーランス)の月額上限は6.8万円から7.5万円(年90万円)に引き上げられる予定です。小規模企業共済(月7万円・年84万円)と合わせた所得控除の合計は、2027年分から年間174万円です。また、60歳以上70歳未満の第5号加入者という区分が新設され、老齢基礎年金やiDeCo老齢給付金を受給していないなどの条件があり、企業年金等がある方は企業年金等と合計して月6.2万円が上限です。条件の詳細は厚生労働省の案内で確認してください。

厚生労働省「2025年の年金制度改正」(iDeCo関連)

NISAと小規模企業共済・iDeCoの違いは何ですか?

小規模企業共済・iDeCoは、掛金が全額所得控除になり、受け取るときに課税されます。NISAは掛金の所得控除はなく、運用益・売却益が非課税です。NISAの年間投資上限額はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円で、非課税保有限度額は1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円)です。NISAはいつでも売却でき、iDeCoは原則60歳まで引き出せません。配当などを非課税にするには受取方式(株式数比例配分方式)などの条件も確認してください。

国税庁「NISA制度の概要」

小規模企業共済の掛金は後から変更できますか?

掛金は月1,000円から70,000円までの500円単位で、加入後に増額・減額できます。ただし減額や増額をすると掛金区分が分かれ、解約手当金や共済金は掛金区分ごとの納付月数で算定されます。納付月数が短い時期の任意解約は元本割れするため、長期の視点で金額を決めてください。

清瀬市「小規模企業共済制度」

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