防衛特別法人税 計算ツール(2026年4月施行・実効税率対応)
課税所得を入力するだけで防衛特別法人税額・中小企業の500万円免除ライン・改正前後の実効税率4パターンを即計算。登録不要・無料。
改正前後の実効税率比較(法定実効税率・法人税のみ基準)
| 区分 | 改正前 | 改正後 | 増加 |
|---|---|---|---|
| 東京・中小(超過部分) | 34.59% | 35.43% | +0.84pt |
| 東京・大企業 | 30.62% | 31.52% | +0.90pt |
| 大阪・中小(超過部分) | 34.43% | 35.27% | +0.84pt |
| 大阪・大企業 | 30.46% | 31.36% | +0.90pt |
※法定実効税率。500万円基礎控除を考慮した実際の税負担は課税所得水準により異なります。 ベンチャーインク会計事務所
申告期限カレンダー
※ 計算は概算値です。地方法人税・法人住民税・法人事業税は含みません。実際の納税額は税理士にご確認ください。
30秒まとめ|防衛特別法人税のポイント
- 適用開始: 2026年4月1日以後に開始する事業年度から
- 計算式: (基準法人税額 – 500万円)× 4%
- 中小法人の実質ゼロライン: 課税所得 約2,438万円以下(軽減税率15%適用時)
- 大企業のゼロライン: 課税所得 約2,155万円以下(一律23.2%適用時)
- 実効税率の上昇幅: 東京大企業 +0.90ポイント(30.62% → 31.52%)
- 申告方法: 法人税申告書に含めて申告(別途届出不要)
- 中間申告義務: 2年目以後(令和9年4月1日以後開始の課税事業年度)から
防衛特別法人税の仕組み(2026年4月施行)
防衛特別法人税は、防衛力強化の財源確保のために創設された法人税の付加税です。 正式名称は「防衛特別法人税」で、2026年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。 国税庁「令和7年法律第13号の概要」
計算式
防衛特別法人税 = (基準法人税額 – 500万円) × 4%
※基準法人税額-500万円がマイナスの場合は課税されない(ゼロ扱い)
主な用語の定義
| 用語 | 内容 |
|---|---|
| 基準法人税額 | 各事業年度の法人税額(地方法人税は含まない) |
| 基礎控除額 | 年500万円(事業年度が1年未満の場合は月割り計算) |
| 税率 | 4%(一律・法人規模に関係なく適用) |
| 中間申告義務 | 令和9年4月1日以後に開始する課税事業年度から(初年度は確定申告のみ) |
適用対象となる事業年度(決算月別)
| 決算月 | 初回対象事業年度 | 申告期限 |
|---|---|---|
| 3月決算 | 2026年4月〜2027年3月 | 2027年5月31日 |
| 6月決算 | 2026年7月〜2027年6月 | 2027年8月31日 |
| 9月決算 | 2026年10月〜2027年9月 | 2027年11月30日 |
| 12月決算 | 2027年1月〜2027年12月 | 2028年2月29日 |
※ 2026年3月以前に開始した事業年度(例: 2026年1〜12月決算の2026年12月期)は対象外です。 国税庁
500万円免除ラインと中小企業判定
防衛特別法人税には全法人共通で年500万円の基礎控除があります。 これにより、法人税額が500万円以下の法人は実質的に課税されません。
中小法人(資本金1億円以下・軽減税率15%適用)の場合
中小法人の軽減税率適用(所得800万円以下: 15%、超: 23.2%)における法人税額500万円の課税所得逆算:
- 所得800万円 × 15% = 120万円(法人税)
- 残り380万円を23.2%で割ると: 380 ÷ 0.232 ≒ 1,638万円
- 合計: 800万 + 1,638万 ≒ 約2,438万円が免除ライン
大企業(資本金1億円超・一律23.2%)の場合
法人税額500万円 ÷ 23.2% ≒ 課税所得 約2,155万円が免除ライン
※ 大企業は中小法人より課税所得が低い段階で課税が始まります。外形標準課税(資本金1億円超)の場合、実際の事業税負担は所得割以外(付加価値割・資本割)も生じます。
中小企業の判定チャート
軽減税率(15%)の適用を受けられる「中小法人」の要件は以下のとおりです。
- 資本金の額または出資金の額が1億円以下の法人
- ただし、大法人(資本金5億円以上)の100%子会社等は対象外
- 相互会社(保険会社等)・特定目的会社・投資法人は対象外
- 課税所得が年10億円超の場合: 800万円以下の部分の税率が17%に引き上げ(2025年4月1日以後開始事業年度)
4パターン実効税率比較計算例
防衛特別法人税の導入により、法定実効税率は以下のように上昇します。 下表は12月決算ベース(東京23区・大阪市・標準税率)の試算です。
| 区分 | 改正前(〜2026年12月期) | 改正後(2027年12月期〜) | 増加幅 |
|---|---|---|---|
| 東京都23区・中小法人(超過部分) | 34.59% | 35.43% | +0.84pt |
| 東京都23区・大企業(外形標準課税) | 30.62% | 31.52% | +0.90pt |
| 大阪府(大阪市)・中小法人(超過部分) | 34.43% | 35.27% | +0.84pt |
| 大阪府(大阪市)・大企業(外形標準課税) | 30.46% | 31.36% | +0.90pt |
※法定実効税率ベース。500万円基礎控除後の実質負担は課税所得水準により異なります。
※東京都の数値: ベンチャーインク会計事務所(2026-05-26確認)
課税所得別 防衛特別法人税額の早見表(中小法人・軽減税率適用)
| 課税所得 | 法人税標準税額 | 防衛特別法人税 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 1,000万円 | 約167万円 | 0円 | 負担ゼロ |
| 2,000万円 | 約353万円 | 0円 | 負担ゼロ |
| 2,438万円 | 約500万円 | 0円 | 免除ライン |
| 3,000万円 | 約630万円 | 約5.2万円 | 課税あり |
| 5,000万円 | 約1,096万円 | 約23.8万円 | 課税あり |
| 1億円 | 約2,252万円 | 約70.1万円 | 課税あり |
| 3億円 | 約6,876万円 | 約275.0万円 | 課税あり |
※中小法人(資本金1億円以下)・軽減税率15%適用時の試算。課税所得800万円以下の部分は15%、超過部分は23.2%で計算。
申告時期と注意点
防衛特別法人税は、法人税申告書に含めて一括で申告します。 別途の申告書や手続きは不要です。
申告・納付スケジュール(主要決算月別)
| 決算月 | 初回対象事業年度 | 確定申告期限 | 中間申告義務開始 |
|---|---|---|---|
| 3月決算 | 2026年4月〜2027年3月 | 2027年5月31日 | 2028年以降(2年目) |
| 6月決算 | 2026年7月〜2027年6月 | 2027年8月31日 | 2028年以降(2年目) |
| 9月決算 | 2026年10月〜2027年9月 | 2027年11月30日 | 2028年以降(2年目) |
| 12月決算 | 2027年1月〜2027年12月 | 2028年2月29日 | 2029年以降(2年目) |
実務上の注意点
- 法人税が還付になる場合: 試験研究費の税額控除等で法人税がゼロ以下になった場合、基準法人税額もゼロとなり防衛特別法人税は不課税です。
- グループ法人(連結納税・グループ通算): 連結グループ全体で防衛特別法人税を計算し、各法人の基準法人税額の比率で按分します。
- 事業年度が1年未満の場合: 500万円の基礎控除を月割り計算します(例: 6ヶ月 → 250万円)。
- 設立初年度の法人: 初めて適用される事業年度は確定申告のみ。中間申告・納付義務は2年目以後です。
- 税効果会計(繰延税金資産): 長期の一時差異(2027年12月期以降に解消予定)は防衛特別法人税を含む実効税率を使用します。
よくある質問(10問)
Q1. 防衛特別法人税とは何ですか?
A. 防衛力強化のための財源確保を目的として2026年4月から導入された法人税の付加税です。 計算式は「(基準法人税額-500万円)×4%」で、全法人が対象ですが基準法人税額が500万円以下の法人は実質ゼロです。
Q2. いつから始まりますか?
A. 2026年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。 3月決算法人は2026年4月〜2027年3月の事業年度(2027年3月期)が初回対象、12月決算法人は2027年12月期が初回対象です。
Q3. 中小企業は防衛特別法人税がかかりませんか?
A. 課税所得が約2,438万円以下の中小法人(軽減税率15%適用)は実質的な負担がゼロです。 ただし課税所得がこのラインを超えると課税が発生します。
Q4. 500万円の基礎控除はどの法人にも適用されますか?
A. はい、全法人に一律で適用されます。資本金の大小にかかわらず、基準法人税額から500万円を控除します。 マイナスになる場合はゼロとして扱い、防衛特別法人税は発生しません。
Q5. 防衛特別法人税の税率4%はいつまで続きますか?
A. 現時点で恒久的な撤廃期限は設けられていません。 防衛力整備計画(2022〜2027年度)の財源として導入されましたが、2027年度以降の扱いは今後の政治判断によります。
Q6. 申告手続きは別途必要ですか?
A. 別途の申告書は不要です。法人税の確定申告書に含めて一括申告します。 申告期限は法人税と同様に「事業年度終了の翌日から2ヶ月以内」です。 初年度は確定申告のみで、2年目以後は中間申告義務が生じます。
Q7. 赤字法人は防衛特別法人税がかかりますか?
A. 法人税がゼロ(欠損または課税所得ゼロ)の場合、防衛特別法人税も発生しません。 基準法人税額がゼロのため、500万円を控除するとマイナスになり課税ゼロです。
Q8. 事業年度が1年未満の場合、500万円控除はどうなりますか?
A. 月割り計算になります。例えば事業年度6ヶ月の場合は500万円×6/12=250万円が基礎控除額です。 設立初年度や事業年度変更時は注意が必要です。
Q9. 防衛特別法人税の節税方法はありますか?
A. 課税標準が法人税額のため、法人税を下げる節税策がそのまま有効です。 役員報酬・賞与の最適化、設備投資の加速償却、小規模企業共済・企業型DCの活用、欠損金の繰越控除などが挙げられます。 個別の節税プランは税理士への相談を推奨します。
Q10. 実効税率はどのくらい上がりますか?
A. 東京都23区の法人を例にすると、大企業(外形標準課税適用)は30.62%→31.52%(+0.90ポイント)、 中小法人(超過部分・標準税率)は34.59%→35.43%(+0.84ポイント)に上昇します。 ただし500万円の基礎控除後の実際の税負担は課税所得水準により異なります。
出典・参考資料
- 財務省「令和7年度税制改正の大綱」(2026-05-26確認) — 防衛特別法人税の創設根拠・計算式・適用開始日の公式情報
- 国税庁「所得税法等の一部を改正する法律(令和7年法律第13号)の概要」(2026-05-26確認) — 適用開始事業年度・申告手続きの根拠
- 国税庁「法人税の税率」(2026-05-26確認) — 法人税税率・中小法人の軽減税率(15%・23.2%)の根拠
- 中小企業庁「法人税率の軽減」(2026-05-26確認) — 中小法人の軽減税率の適用要件
- ベンチャーインク会計事務所「実効税率31.52%の計算トリック(2025/2026/2027年度版)」(2026-05-26確認) — 東京都の法定実効税率(改正前後)の具体的数値
- EY Japan「防衛特別法人税の会計処理及び開示」(2026-05-26確認) — 税効果会計・連結法人の取り扱い
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