相続・贈与の用語集
相続税・贈与税の控除や特例、路線価などの専門用語です。
法定相続人 (ほうていそうぞくにん)
法定相続人とは、民法で定められた相続権を持つ人のことです。配偶者は常に相続人となります。第1順位は子(代襲相続を含む)、第2順位は親・祖父母等の直系尊属、第3順位は兄弟姉妹です。相続税の基礎控除額「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の計算に使用されます。
法定相続分 (ほうていそうぞくぶん)
法定相続分とは、民法で定められた相続人ごとの相続割合です。配偶者と子が相続する場合は配偶者1/2・子1/2、配偶者と親の場合は配偶者2/3・親1/3、配偶者と兄弟姉妹の場合は配偶者3/4・兄弟姉妹1/4です。遺言書がある場合は遺言書が優先されますが、遺留分の侵害は請求できます。
暦年課税 (れきねんかぜい)
暦年課税とは、1月1日から12月31日の1年間に受け取った贈与の合計額に対して贈与税を課す制度です。年間110万円の基礎控除があり、それを超えた部分に10%〜55%の税率が適用されます。2024年の税制改正により、亡くなる前7年間(改正前は3年間)の贈与は相続財産に加算されることになりました。
相続時精算課税 (そうぞくじせいさんかぜい)
相続時精算課税制度とは、60歳以上の親・祖父母から18歳以上の子・孫への贈与に適用できる特例制度です。2,500万円まで贈与税が非課税(超過分は一律20%)となり、贈与者が死亡した際に相続財産に加算して精算します。2024年から年110万円の基礎控除が追加されました。
小規模宅地等の特例 (しょうきぼたくちとうのとくれい)
小規模宅地等の特例とは、相続した土地の相続税評価額を最大80%減額できる制度です。自宅敷地(特定居住用宅地等)は330㎡まで80%減額、事業用宅地(特定事業用宅地等)は400㎡まで80%減額されます。配偶者または同居親族が相続して申告期限まで保有・居住することが要件です。
遺言書 (ゆいごんしょ)
遺言書とは、財産の配分や身分に関する最終意思を文書で残したものです。主な種類は自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言の3種類があります。自筆証書遺言は法務局での保管制度を利用できます。遺言書は相続人間の争いを防ぐ効果があり、特に法定相続分と異なる分配を希望する場合に有効です。
相続税の基礎控除 (そうぞくぜいのきそこうじょ)
相続税の基礎控除とは、相続税の課税価格の合計から差し引ける控除です。計算式は「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」です。例えば法定相続人が3人の場合は4,800万円となり、遺産総額がこれ以下であれば相続税は発生しません。基礎控除は相続税の申告不要を判断する基準にもなります。
相続放棄 (そうぞくほうき)
相続放棄とは、相続人が相続する権利を放棄することです。被相続人の負債が財産を上回る場合などに有効な手続きです。相続の開始を知った日から3か月以内に家庭裁判所に申述する必要があります。相続放棄をすると初めから相続人でなかったものとみなされ、プラスの財産もマイナスの財産(負債)も一切引き継ぎません。
限定承認 (げんていしょうにん)
限定承認とは、相続によって得た財産の範囲内でのみ被相続人の負債を弁済することを条件に相続を承認する制度です。相続人全員が共同で申述する必要があります。相続の開始を知った日から3か月以内に家庭裁判所へ申述します。プラスの財産がある可能性がある一方で負債も不明な場合に選択されます。
相続税申告期限 (そうぞくぜいしんこくきげん)
相続税の申告期限は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。申告期限内に遺産分割が完了していない場合でも法定相続分で申告し、分割確定後に修正申告または更正の請求を行います。期限を過ぎると無申告加算税(15〜20%)や延滞税が課されます。
生前贈与 (せいぜんぞうよ)
生前贈与とは、生きているうちに財産を他者に贈ることです。暦年贈与(年110万円基礎控除の活用)や相続時精算課税制度を組み合わせて相続税対策に活用されます。2024年の税制改正で、相続開始前7年以内の暦年贈与は相続財産に加算されます(改正前は3年以内)。教育資金・結婚子育て資金の非課税特例も活用できます。
遺留分 (いりゅうぶん)
遺留分とは、相続人が最低限受け取れる遺産の割合です。遺言書で遺留分を侵害する内容があっても、相続人は侵害額の請求(遺留分侵害額請求)ができます。遺留分の割合は、直系尊属のみが相続人の場合は3分の1、それ以外の場合は2分の1(配偶者・子等)です。兄弟姉妹には遺留分がありません。