粗利・粗利率の計算(原価率・利益率・値入率も売価から逆算)
粗利(売上総利益)は「売上高−売上原価」、粗利率は「粗利÷売価」です。分かっている2つの数字を入れると、残りの粗利・粗利率・原価率・売価値入率・原価値入率が出ます。
※ 金額は円の整数で入れます
※ 入れると、売上・原価・粗利の総額も出します
※ 粗利は税抜で見ます。税込で入れたときは、消費税の計算ツールと同じ方法(四捨五入)で税抜に直してから計算します
例:売価1,000円・原価700円の場合(金額を入力すると置き換わります)
※ 売価値入率と原価値入率は別の割合です(下の「値入率と粗利率の違い」)。金額はすべて税抜で表示します。
粗利・粗利率・原価率の計算式
粗利 = 売価 − 原価
粗利率 = 粗利 ÷ 売価 / 原価率 = 原価 ÷ 売価(粗利率 + 原価率 = 100%)
売価値入率 =(売価 − 原価)÷ 売価
原価値入率 =(売価 − 原価)÷ 原価
売価 = 原価 ÷(1 − 粗利率)= 原価 ×(1 + 原価値入率)
例:売価1,000円・原価700円なら、粗利は300円、粗利率は30%、原価率は70%です(金額は計算例)。
粗利率が100%以上のとき(原価が0円以下になる)、売価や原価が0円のとき(0で割れない)は、計算できないのでエラーを表示します。
このページでの言葉の意味(粗利・粗利率・利益率)
「粗利」「利益率」は、使う人によって指すものが違います。このページでは次の意味で使います。
- 粗利(売上総利益):売上高から売上原価を引いた額。
- 粗利率(売上総利益率):粗利÷売価(売上高)。
- 利益率:このページでは粗利率と同じ意味で使います。営業利益率(営業利益÷売上高)と読む人もいますが、販売費及び一般管理費を引いたあとの率なので別の数字です。
粗利の定義は会社計算規則第89条にあります。売上高から売上原価を引いた額を売上総損益金額とし、プラスのときは売上総利益金額として表示します。営業損益金額は第90条で、別の指標です。
e-Gov法令検索「会社計算規則」第89条(売上総損益金額)※ 粗利率・原価率・値入率の式は算術で、法令上の定義はありません。
値入率と粗利率の違い
値入率には、売価に対する割合(売価値入率)と原価に対する割合(原価値入率)の2つの言い方があり、使う人でどちらを指すか違います。このページでは必ず名前を分けて出し、片方だけを「値入率」と呼びません。
| 名前 | 式 | 売価1,000円・原価800円の場合 |
|---|---|---|
| 売価値入率 | (売価−原価)÷売価 | 200÷1,000=20% |
| 原価値入率(マークアップ) | (売価−原価)÷原価 | 200÷800=25% |
| 粗利率 | 粗利÷売価 | 200÷1,000=20% |
粗利率と売価値入率は式が同じですが、いつの数字かが違います。値入率は値付けのときの計画の数字、粗利率は値下げやロスのあとに実際に残った数字で、売価値入率と粗利率は式が同じでも、いつの数字かが違います。変換は次のとおりです。
原価値入率 = 粗利率 ÷(1 − 粗利率)
粗利率 = 原価値入率 ÷(1 + 原価値入率)
粗利・原価の早見表
表の数字は、計算機と同じ式から作っています。
原価と粗利率から売価を探す表(原価100円〜10,000円×粗利率10〜60%)
売価は円未満を切り上げた値です(利益を割らない側)。
| 原価\粗利率 | 10% | 20% | 30% | 40% | 50% | 60% |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 100円 | 112円* | 125円 | 143円* | 167円* | 200円 | 250円 |
| 200円 | 223円* | 250円 | 286円* | 334円* | 400円 | 500円 |
| 300円 | 334円* | 375円 | 429円* | 500円 | 600円 | 750円 |
| 500円 | 556円* | 625円 | 715円* | 834円* | 1,000円 | 1,250円 |
| 1,000円 | 1,112円* | 1,250円 | 1,429円* | 1,667円* | 2,000円 | 2,500円 |
| 2,000円 | 2,223円* | 2,500円 | 2,858円* | 3,334円* | 4,000円 | 5,000円 |
| 3,000円 | 3,334円* | 3,750円 | 4,286円* | 5,000円 | 6,000円 | 7,500円 |
| 5,000円 | 5,556円* | 6,250円 | 7,143円* | 8,334円* | 10,000円 | 12,500円 |
| 10,000円 | 11,112円* | 12,500円 | 14,286円* | 16,667円* | 20,000円 | 25,000円 |
* 円未満を切り上げた値
粗利率(売価基準)と原価値入率の対応表(10%刻み)
粗利率20%は原価値入率25%にあたります。原価に上乗せする率(原価値入率)を決めると、粗利率はそれより小さくなります。
| 粗利率(売価基準) | 原価率 | 原価値入率(原価基準) |
|---|---|---|
| 10% | 90% | 11.1% |
| 20% | 80% | 25.0% |
| 30% | 70% | 42.9% |
| 40% | 60% | 66.7% |
| 50% | 50% | 100.0% |
| 60% | 40% | 150.0% |
| 70% | 30% | 233.3% |
| 80% | 20% | 400.0% |
| 90% | 10% | 900.0% |
売価と原価率から粗利額を探す表
| 売価\原価率 | 90% | 80% | 70% | 60% | 50% | 40% | 30% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1,000円 | 100円 | 200円 | 300円 | 400円 | 500円 | 600円 | 700円 |
| 2,000円 | 200円 | 400円 | 600円 | 800円 | 1,000円 | 1,200円 | 1,400円 |
| 3,000円 | 300円 | 600円 | 900円 | 1,200円 | 1,500円 | 1,800円 | 2,100円 |
| 5,000円 | 500円 | 1,000円 | 1,500円 | 2,000円 | 2,500円 | 3,000円 | 3,500円 |
| 10,000円 | 1,000円 | 2,000円 | 3,000円 | 4,000円 | 5,000円 | 6,000円 | 7,000円 |
| 50,000円 | 5,000円 | 10,000円 | 15,000円 | 20,000円 | 25,000円 | 30,000円 | 35,000円 |
| 100,000円 | 10,000円 | 20,000円 | 30,000円 | 40,000円 | 50,000円 | 60,000円 | 70,000円 |
円未満の端数と、税込・税抜
円未満の処理に法的な決まりはありません。このツールは、逆算した金額を既定で「利益を割らない側」(売価は切り上げ・原価は切り捨て)にし、切り上げ・切り捨て・四捨五入も選べます。内部の計算は分数で行うので、小数の誤差は出ません。
率を小数で入れると、売価が1円ずれることがあります。例:原価700円・粗利率33.3%なら、700÷0.667=1,049.47…円で、切り上げると1,050円、切り捨てると1,049円です(金額は計算例)。
粗利は税抜で見ます。税込の金額しか分からないときは、入力欄の「金額の税」で税込を選ぶと、消費税計算ツールと同じ方法で税抜に直してから計算します。インボイスの端数処理はインボイスの消費税計算を見てください。
よくある質問
粗利40%の計算方法は?
結論:売価=原価÷(1−0.4)で出します。原価600円で粗利率40%にするなら、売価は600円÷0.6=1,000円、粗利は400円です(金額は計算例)。逆に売価から原価を出すなら、売価×(1−0.4)です。
粗利率の目安は何%ですか?
結論:業種や商品の売り方で大きく違うため、一律の目安はありません。比べる相手は、自社の過去の粗利率と、同じ商品を扱う自社の別の期間・別の商品です。同業の数字を見るときは、粗利の定義(何を売上原価に入れているか)が同じかを先に確かめてください。このページは業種ごとの粗利率の表を載せていません。
利益率20%とは何ですか?
結論:「利益率」は使う人で意味が違います。このページでは、粗利率(売上総利益率=粗利÷売価)のことを指します。営業利益率(営業利益÷売上高)と読む人もいて、その場合は販売費及び一般管理費を引いたあとの率なので別の数字です。粗利率20%と読むなら、売価1,000円で粗利は200円、原価は800円です(金額は計算例)。
粗利と利益の違いは何ですか?
結論:粗利(売上総利益)は売上高から売上原価を引いた額です(会社計算規則第89条の売上総損益金額)。ここから販売費及び一般管理費を引くと営業利益になります(同第90条)。「利益」だけだと、どの段階の利益か人によって違うので、粗利・営業利益のどちらかを確かめてください。
値入率と粗利率の違いは何ですか?
結論:値入率には2つの言い方があります。売価値入率は(売価−原価)÷売価、原価値入率は(売価−原価)÷原価(マークアップ)です。使う人でどちらを指すか違うので、このページでは名前を分けて出します。売価値入率は粗利率と式が同じで、原価値入率は粗利率÷(1−粗利率)で求められます。たとえば粗利率20%(売価1,000円・原価800円)なら、原価値入率は25%です。違いは、いつの数字かにもあります。値入率は値付けのときの計画の数字、粗利率は値下げやロスのあとに実際に残った数字で、売価値入率と粗利率は式が同じでも、いつの数字かが違います。
原価率30%なら売価はいくらですか?
結論:売価=原価÷原価率です。原価率30%で原価が300円なら、売価は300円÷0.3=1,000円で、粗利率は70%です(金額は計算例)。粗利率と原価率を足すと100%になります。
粗利率が高ければ良いのですか?
結論:粗利率だけでは決められません。売れる数(回転)と販売費・一般管理費もあわせて見ます。架空の例で、売価1,000円の商品を粗利率50%で月10個売ると粗利は5,000円、粗利率20%で月40個売ると8,000円で、粗利率が低い方が粗利の合計は大きくなります。そこから販売費・一般管理費が引かれる点も忘れないでください。
粗利は税込と税抜のどちらで計算しますか?
結論:このページでは税抜で計算します。売上高も売上原価も税抜の金額で、粗利を出してください。税込の金額しか分からないときは、このツールの「税込で入力」を選ぶと、消費税の計算ツールと同じ方法(円未満は四捨五入)で税抜に直してから計算します。
関連ツール
減価償却費を原価に入れるかどうかで粗利が変わります(減価償却の計算)。固定費・変動費と損益分岐点の関係は損益分岐点 計算ツールで確かめられます。
本ツールは式による計算結果です。実際の損益は、値引き・ロス・販売費及び一般管理費・消費税の処理などで変わります。会計や税務の判断は、税理士などの専門家にご相談ください。