インボイス仕入税額控除計算(無料)
仕入先のインボイス登録状況と課税仕入れ金額を入力するだけで、控除可能額・控除できない消費税・登録済みとの差額を自動計算。
こんな方向け:課税事業者でインボイス制度に対応した経理をしている方、仕入先がインボイス登録業者か否かで控除額がどう変わるか確認したい方
入力
税込金額を入力してください(例:110,000円)。10%の課税仕入れ専用です(8%の軽減税率の取引は対象外)。必要な帳簿と請求書等を保存し、全額控除の対象になる課税仕入れ(課税売上割合が95%以上で、課税売上げにのみ要する仕入れなど)であることを前提に計算します。金額は仕入先ごとの経過措置の限度額(2026年10月以降に開始する課税期間は税込1億円)以内で使ってください。少額特例(税込1万円未満)や、帳簿のみで控除できる取引は含みません。
取引の時期と相手先の登録状況に合わせて選択してください
計算結果
インボイス仕入税額控除の計算式
税込→税抜・消費税の計算
消費税額 = 税込金額 - 税抜金額
税抜金額 = 税込金額 ÷ 1.1
仕入税額控除の計算
控除可能額 = 消費税額 × 控除率
控除できない消費税 = 消費税額 × (1 - 控除率)
控除率の一覧
登録済み(適格請求書発行事業者): 100% / 未登録:経過措置期間により80%→70%→50%→30%→0%(下表参照)
経過措置期間のまとめ(令和8年度税制改正後)
インボイス未登録事業者からの課税仕入れは、経過措置により一定割合を控除できます。令和8年度税制改正により、2026年10月以降の区分が70%→50%→30%の3段階に見直され、控除不可になる時期も2029年10月から2031年10月へ延長されました。上の計算ツールもこの改正後の区分に対応しています。
| 期間 | 控除率 | 備考 |
|---|---|---|
| 〜2023/9/30 | 100% | インボイス制度開始前 |
| 2023/10/1〜2026/9/30 | 80% | 第1経過措置(改正なし) |
| 2026/10/1〜2028/9/30 | 70% | ★令和8年度改正で新設 |
| 2028/10/1〜2030/9/30 | 50% | 時期が2年後ろ倒し |
| 2030/10/1〜2031/9/30 | 30% | ★令和8年度改正で新設 |
| 2031/10/1以降 | 0% | 控除不可 |
さらに、1社の未登録事業者(免税事業者等)からの課税仕入れ額の合計がその年・事業年度で、2026年10月1日以後に開始する課税期間では税込み1億円、2024年10月1日から2026年9月30日までに開始する課税期間では税込み10億円を超える場合、超えた部分にはこの経過措置が適用されません(国税庁Q&A問113)。
経過措置を使うための要件(帳簿と請求書等の保存)
80%・70%・50%・30%のいずれの区分でも、経過措置の適用を受けるには、次の帳簿と請求書等の両方を保存する必要があります。
- 帳簿: 通常の記載事項(相手方の氏名又は名称・取引年月日・内容・支払対価の額)に加えて、「80%控除対象」「免税事業者からの仕入れ」など経過措置の適用を受ける課税仕入れである旨の記載が必要です。取引に「※」「☆」などの記号を付け、別に「※は80%控除対象」と示す方法も認められます。
- 請求書等: 区分記載請求書等と同様の事項(作成者の氏名又は名称・取引年月日・内容(軽減対象は旨も)・税率ごとに合計した税込価額・受け取る側の氏名又は名称)が記載されたものを保存します。
- 簡易課税・2割特例を使う場合は不要: 仕入税額を実額で計算しないため、この経過措置の要件は関係しません。
出典:国税庁「インボイス制度に関するQ&A 問113(令和8年4月改訂)」(2026-10-09確認)。
出典:財務省「令和8年度税制改正の大綱」(令和7年12月26日閣議決定・四 消費課税 2)、国税庁「インボイス制度に関する令和8年度税制改正について」(いずれも2026-08-31確認)。
適格請求書(インボイス)の必須記載事項6項目
適格請求書として認められるには、次の6項目をすべて記載する必要があります。1項目でも欠けると、原則として仕入税額控除の要件を満たしません。
- 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
- 取引年月日
- 取引内容(軽減税率の対象品目である場合はその旨)
- 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜又は税込)及び適用税率
- 税率ごとに区分した消費税額等
- 書類の交付を受ける事業者(買手)の氏名又は名称
出典:国税庁「適格請求書等保存方式(インボイス制度)の概要」(2026-08-31確認)。
2割特例と、その後継の3割特例
免税事業者からインボイス発行事業者に登録した小規模事業者向けに、納付税額を売上(課税標準額)に対する消費税額の2割に軽減できる「2割特例」が設けられていました。事前の届出は不要で、確定申告のたびに選択できます。
- 対象:免税事業者からインボイス発行事業者になった、基準期間の課税売上高1,000万円以下等の小規模事業者
- 期間:個人事業者は令和5年分(10〜12月分)から令和8年分までの各課税期間
令和8年度税制改正により、2割特例の後継として、個人事業者を対象に令和9年分・令和10年分は納付税額を売上税額の3割にできる新しい経過措置が設けられました。対象要件は2割特例とおおむね同様です。3割特例の適用を受けた課税期間の翌課税期間から簡易課税制度へ切り替える場合、通常より遅い期限(確定申告期限まで)での届出でも簡易課税の適用が認められます。
出典:国税庁「2割特例」、財務省「令和8年度税制改正の大綱」(四 消費課税 2(1))(いずれも2026-08-31確認)。ご自身が対象になるかは要件が細かいため、税理士・国税庁の特設ページで最終確認してください。
簡易課税制度との選択
仕入税額控除の計算方法には、実額を積み上げる「本則課税」のほか、業種ごとのみなし仕入率で計算する「簡易課税制度」があります(基準期間の課税売上高5,000万円以下の事業者が対象)。 簡易課税を選択すると、仕入先がインボイス登録事業者かどうかにかかわらず、みなし仕入率で控除額を計算するため、上記の経過措置(80%/70%/50%/30%)を気にする必要がなくなります。 ただし、みなし仕入率は業種で固定されているため、実際の仕入率が高い事業者は本則課税のほうが有利な場合もあります。
少額な取引はインボイス不要「少額特例」
一定規模以下の事業者は、税込1万円未満の課税仕入れについて、インボイスの保存がなくても、一定事項を記載した帳簿の保存だけで仕入税額控除ができます。取引先がインボイス発行事業者かどうか(免税事業者かどうか)は関係なく、対象になれば全額控除で、上の経過措置の80%・70%・50%・30%は使いません。
- 対象者: 基準期間(個人は前々年、法人は前々事業年度)の課税売上高が1億円以下、または特定期間(個人は前年1〜6月、法人は前事業年度の開始以後6か月)の課税売上高が5,000万円以下の事業者(特定期間は給与支払額での判定はできません)
- 対象取引: 1回の取引の課税仕入れが税込1万円未満(商品1つごとではなく、1回の取引の合計で判定。5,000円と7,000円を同時に買えば合計12,000円で対象外)
- 期間: 令和5年(2023年)10月1日から令和11年(2029年)9月30日までに行う課税仕入れ
- 保存するもの: 一定の事項を記載した帳簿(インボイス・区分記載請求書等は不要)
このページの計算ツールは少額特例を計算に含みません。1万円未満の取引で上の条件に当たるものは、控除割合を選ばずに全額控除できます。また、1回の取引が税込3万円未満の鉄道・乗合バス・一定の船舶による旅客の運賃など、帳簿の保存だけで控除できる取引もこの計算の対象外です(航空機・タクシーは含まれません)。
出典:国税庁「少額特例の概要」(2026-10-09確認)。
よくある質問
インボイス未登録業者からの仕入れは消費税が控除できない?
結論:原則として全額は控除できません。ただし経過措置として、2023年10月〜2026年9月は80%、令和8年度税制改正後は2026年10月〜2028年9月が70%、2028年10月〜2030年9月が50%、2030年10月〜2031年9月が30%控除できます。2031年10月以降は控除不可となります。
経過措置の控除割合と期間は?(令和8年度税制改正で変更)
結論:令和8年度税制改正により、2026年10月以降の経過措置が見直されました。2023年10月〜2026年9月は80%、2026年10月〜2028年9月は70%、2028年10月〜2030年9月は50%、2030年10月〜2031年9月は30%、2031年10月以降は控除不可(0%)です。改正前は2026年10月〜2029年9月が50%、2029年10月以降が控除不可とされていましたが、70%・30%の区分が新設され期限も延長されました。
インボイス制度で仕入税額控除が変わるのはいつから?
結論:2023年10月1日から開始です。それ以前は免税事業者からの仕入れでも全額控除できていましたが、インボイス制度導入後は登録状況によって控除割合が変わります。
2割特例が終わったらどうなる?3割特例とは?
結論:個人事業者向けの2割特例(免税事業者からインボイス登録した小規模事業者が納付税額を売上税額の2割にできる特例)は令和8年分までが対象です。令和8年度税制改正により、その後継として令和9年分・令和10年分は納付税額を売上税額の3割にできる新しい経過措置が設けられました(基準期間の課税売上高1,000万円以下等の要件は同様)。
関連ツール
本ツールは目安計算です。実際の税額・料金は税理士・会計士・電力会社等にご確認ください。法改正・料金改定により計算式が変更される場合があります。
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